『素顔のままで』17弾Part2!


実は、先週末にも広島に行っていた私なのである。
連続して2往復し、さらに広島市内にも行っているので、1500km近く走ったことになる。
それも、ほとんどが凍結防止剤が撒かれた中国道であるので、クルマは真っ白になってしまった。
ここで、凍結防止剤とはなんぞや?ってことで、ちょっとお勉強してみるか。

通称‘エンカリ’と呼ばれているが、簡単に言ってしまえば塩である。塩を撒く事によって路面が
凍る温度を下げて、0℃よりもっと低い温度まで凍らないようにするってことだ。
三次に行くには、岡山を完全に横断する形になるが、このこのエンカリを作っているのが岡山の会
社だってことがあってか、思いっきり撒かれてあるのだ。おかげで、クルマ全体が塩漬け状態にな
ってしまって、ホイルなんか爪で引っかくと塩の塊がボロボロと落ちる。
ちなみに舐めるとしょっぱかったぞ。まるでまなちゃんみたいなことをしてしまった私である。

そんな距離を事も無げに走って行く私に驚く人も多いが、まず渋滞ってものが無いしガラガラで高
速コーナーが連続する道を突っ走るのは楽しい。2時間もあれば着いてしまうので、アベレージは
かなりの速度になるが、楽しいドライブである。

で、今回の撮影は一週間前の第17弾の続編というか、撮りきれてなかった部分をフォローする予
定であったのだ。だから、基本的に着る服も同じパターンであり、あくまでも17弾のバリエーシ
ョンのつもりである。
せっかく追加撮影するのであるから、しっかりと目的を持っていたのは当然だし、それが出来た手
応えはあった。

26日は朝から前回と同じように広島市内に向けて出発し10時半ごろから買い物をはじめてお昼
前にはそれも終わり、軽くケーキでも食べてお昼から撮影って時に急激にあたりが暗くなり、今に
も雪に変わりそうな冷たい雨と風が吹き荒れて、撮影どころでは無い状態になってしまった。

しかし、私たちはそれほど悲観せずに、撮影後に行く予定だった東急ハンズに先に行こうってこと
で、まなちゃんの小物入れのボックスを買って、30分後に外に出た時には、嘘のように日が射し
ていたのである。しかし、こうなることはどこかで予感していたような気もする。

しかし、青空が広がっている反面、風は依然として強く、まともにレフも使えない状態で、レフを
固定した重量級のGITZOが何度も吹っ飛ばされるありさまであった。
それよりも、心配なのは薄着のまなちゃんが寒さを我慢してたことである。寒い?って聞いても絶
対にウンと言わない子であるのはよく分かっているが、けな気に耐えている様子が伝わってきた。

その風の強い場所での撮影は早々に切り上げて、着替えを済ませたまなちゃんがキックボードを転
がしたのは、まなちゃんの案内でやってきた埠頭である。
前回の撮影の反省を踏まえて、300mmF4のISレンズで捕まえてみたが、今回はどうやら上
手く行ったようだ。

その後、広島西飛行場に移動しての撮影であったが、滑走路のすぐ横の有刺鉄線のフェンスまで行
けるルートを発見し、撮り出したのだが、そこでの撮影では特に飛行場をフレーミングさせること
は重視せず、まなちゃんの表情を引き出して行く、『素顔のままで』流の撮り方にこだわってみた。

まなちゃんは物心ついてしばらくはこの空港の近くに住んでいたらしく、撮影中にふとお父さんに
連れられて、このフェンス越しに飛行機を見に来たことがあったのを思い出したようで、すごく高
く感じたフェンスがこんなに低かったのか・・・って、幼い頃のことを思い巡らせていたようだ。

まなちゃんが大阪にいる頃はロケーション選びはすべて私に任せてくれていて、隣に座っているだ
けだったが、私にとって未知の土地である広島ではいろいろと、考えてくれる。
今回も、寒いのでまなちゃんを先にクルマに押し込んで、私が機材の後片付けをしている間に、友
達に電話して、思いついたロケ地の場所を聞いてくれたりするのだ。残念ながら分からなかったの
だが、そんなことは私にとってどうでもいいことで、そういうまなちゃんの気持ちが嬉しいではな
いか。それに、市電の車庫もまなちゃんが見つけて教えてくれたのである。

それに、この17弾の2回の撮影では、ドライブしている時間も長かったし、撮影以外で過ごす時
間の方が当然多く、いろんな話しができたが、そのおかげなのか今までに見れなかった表情をかな
り見せてくれたように私は感じた。
それはファインダー越しに見つめ続けてきた私にしか感じられない表情かもしれないが、それでも
いいと私は思っている。

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