『素顔のままで』第18弾その2(距離感を大事にしたい)


4/1に行った帝釈峡では快晴に恵まれて、久々に気持ちよく一日を過ごす事ができた。
もちろん、隣にまなちゃんがいてくれたからであるが、撮影にかこつけてデートに付き合わせたよ
うなものかもしれない。

まなちゃんが広島に移って1年になるが、私の撮影もそれによって変化があり、ロケハンというも
のが出来ない場合が多い。その点、大阪や神戸で撮影していた時は、私の中である程度撮影するポ
イントが決めてあることが多かった。
それが、最近ではまなちゃんの話を聞くか、ガイドブックの一枚の写真だけでイメージを創って、
出かけることになる。

しかし、そのような撮り方になったからといって、不自由して撮影に詰まってしまうということも
それほどないのである。
それは、撮影自体がこの一年で変化したとも言えるからで、その場の雰囲気を通して、まなちゃん
が変化し、それを小細工無しにストレートに撮ることが、まなちゃんを撮る上では自然なことであ
り、先入観を持たない最近のアプローチがすごく気に入っているのだ。

今回も含めて、最近徐々に使うレンズが変わりつつある。ズームの使用頻度はぐっと下がって、今
回は一度も使っていない。それどころか、ポートレートレンズである85mmも主役ではなくなり
つつある。当然135mmのLレンズは最高のパフォーマンスを見せてくれるが、ここ一発と言う
感じの時に、バックの底の方から引っ張り出すような状態である。

となると、50mm付近のレンズということになるが、この付近というのがミソなのだ。
そう、EF50mmF1.4では無いのが、またいいところだな。
このレンズも使うには使うが、それは日曜日の今にも雨が降りそうな天気で大口径の開放が欲しい
時だけである。
快晴の空の下では、TS−E45mmF2.8の方が私の第2期マイブームなのだ。

一昨年の購入当時は、その物珍しさで使っていた部分があったが、最近はまなちゃんに一歩近づく
ために欠かせないレンズとなっている。
このレンズはマニュアルフォーカスであるが、アップ気味でまなちゃんの表情を追いかける場合、
AFより、素早いピント合わせが可能である。そりゃ、構図を気にせず手前の目にだけピントを合
わせればいいのであれば、EF50mmF1.4が早いに決まっているが、マット面どこででもピ
ントを合わせなければならないのであるから、フォーカスリングのタッチがいいこのレンズが使い
やすい。また、AFよりも微妙なピントの精度は上であり、AFロックしてフレーミングなんてこ
とをする必要も無い。

普通のF2.8であれば、F1.4に比べてボケ味が劣るのだが、そこはボケを創り出すことが本
職のシフトレンズなのだから、自由にコントロールできるのだ。それに加えて少し離れればフルシ
ョットで最高のプロポーションを実現できる。それは広角レンズでデフォルメさせた場合よりもず
っとイイ。

私が気に入っているEF135mmF2Lでアップを撮るのと、50mm付近のレンズで同じアッ
プを撮るのでは、顔の大きさは同じでも表情は違うのだ。
しかし、それに気がついていないカメラマンが多いのである。
まぁ、それを感じれるのは、いい関係が出来上がってるモデルとカメラマンだけなのかもしれない
が、ささやくような声や、息遣いが感じれる距離になると、表情が俄然活きてくる。
これは、ファインダー越しに見ているのがもったいないぐらいにだ。

だからと言って、いつも寄ってばかりがいいわけではない。85mmが見つめる画角であるとすれ
ば、135mmはじーっと見つめるであろうか・・・ そんな表現をカメラマンの視線として表現
する人ばかりだが、モデルからも同じことが言えるのだ。
だから、カメラマンとモデルの距離は非常に大事なファクターなのである。モデルからは距離感し
かないのだから・・・
ということで、17弾と18弾では、カメラマンが楽できるようなズームを一回も使わなかった私
なのである。モデルはズームリングが今何ミリを指しているかなんて知らないのだから。
わっかるかなぁー? 私の言いたいことが・・・

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