『素顔のままで』第20弾!その2


昨日は、さっそくモノクロ版を紹介したが、今日はいつものようにカラーリバーサルが上がってきたので、全体を通してのダイジェストということで進めていく。

私は、撮影の日が決まると頻繁に天気予報をチェックし、ある程度の天気を把握して、それを考慮した撮影の準備を行なうが、今回に限らず私が広島に行くと天気予報を覆して好天になることが多く、またしても朝から快晴となった。いや、前夜の蛍見物の時も満天の星空であった。
三次は広島の北部にあたり、冬が寒いのでまだ涼しいだろうと思っていたのだが、とんでもないことで前夜広島入りした時も28度と道路沿いの温度表示が示していた。
まなちゃんが言うには、盆地なので暑いらしいのだが、30度を越す暑さで今回も頭から水をかぶったように汗をかいての撮影となり、まなちゃんも鼻の頭に汗をかいていた。

今回は川で撮影をしようということだけを決めていたのだが、あまり天気が良すぎるのも考えもので、楽しく川遊びをするシーンを撮るのであれば、それでもいいのだが、そういう気分ではなかったので、程よい日陰があるところを探してクルマを走らせ、結局まなちゃんの実家のある高野町まで足を伸ばし、まなちゃんが子供の頃に泳いで魚を採っていた川にも行ったのだが、いざ撮影となると、なかなか条件が揃わなかったり、いい場所もそこまで行くのに、深い草むらを抜けて行かねばならないのだ。
その程度のことは、私もまなちゃんも平気なのだが、肌の露出が多いまなちゃんにそんなことをさせるわけにはいかなかった。
そうそう、まなちゃんが子供の頃に渡った吊り橋も渡ったりしたが、スリル満点でまさにインディージョーンズの世界だった。

そんな感じで撮影する場所がありそうで、なかなか見つからない状態であったが、そうこうしているうちに、急分厚い雲がたちこめてきて、雷が鳴り出したのである。
もう完全に夏の天気のようで、雨を避けるために南に向かって走ったのだが、完全な夕立状態であった。そして、途中チェックしておいた場所に来たあたりで雨も上がったので、川に降りて撮影を開始した。高い気温と湿度で蒸し暑いのだが、川の水はまだかなり冷たく1分も足をつけていると痛くなるような状態であった。

しかし、私の求めていたのはこういうしっとり系であったので撮影を開始したのだが、ちょうどいい感じの岩が低い橋の下にあり、周りにも木が茂っていたりで、撮影には光量が苦しい状態であった。それで、EF50mmF1.4の開放付近で1/60秒がやっと切れるほどであり、まなちゃんがせっかくいい感じで動いてくれているのに、止まってもらわなければ完全に被写体ブレとなってしまうのがなんとも惜しかった。
惜しいというより、まなちゃんに申し訳ないという気持ちなのである。
私が、シャッター速度がすごく遅いから、動くと撮れないと言うと、まなちゃんは素に戻ってしまうのであるが、撮影側の都合を説明して止まってもらうのは、流れるように動いてくれるまなちゃんには、言い訳以外の何ものでもなく、そんなまなちゃんを活かしてあげる状況を用意してあげるのが私の勤めなのだ。

その後、日も傾きだしたと思われたので、その太陽を覆っている雲を避けてさらに南下し、夜に蛍を見に来た川で撮影する事にした。
今回は完全なナチュラルパターンではあるが、ちょっとセクシーさを感じるような撮影であった。それは、目の前のまなちゃんを見ていて、そう言う風に仕向けて行ったのだが、まなちゃんがそれに応じるのに抵抗を感じているような素振りを見せれば、いつでも軌道修正するつもりであった。
しかし、レンズを見つめるまなちゃんの目がビンビン感じてきたのである。

そんなまなちゃんには慣れていたつもりの私であったが、今回はその免疫が通用しないほどいい感じで、思わずモノクロを引っ張り出したのも、そのせいである。
大体私はシャッターを切っている時には、話し掛けることはしないが、ワンシーン撮り終えるごとに黙ってられず、声を掛けるどころか普段以上に誉めまくってしまった撮影であった。

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