面白くなってきた
そろそろ自分の時間をもっと有意義に使おうと思い立った先週から急に慌しくなってきた。撮影もしたのだが、その準備段階がピークに達したと言える。新大阪の我が家に女の子の出入りが激しい一週間であった。
天気が悪かったこともあって、女の子たちが遊びに来るのであるが、「もっと可愛い子がいるから連絡するよ」なんて感じで、どんどん友達の輪が広がって行くのである。
そんな女の子達は、みんな撮影してお金をもらおうなんて思ってない子ばかりで、逆に私なんかよりずっと金持ちだったりする子もいる。
よくある「彼女を紹介してあげる」って話を鵜呑みにすると、期待はずれってことが多いのだが、私たちの場合は、そんな下心ありの話しではないので、事前に見せてくれたプリクラ以上のベッピンさんなのである。中にはCM出演の話しを断ってたなんてツワモノもいる。
カメラマンの部屋に遊びに来るのが珍しいのか、ジュンに会いに来たのか、にぎやかなものである。ジュンとしてはいつでも大歓迎のようであり、あちこち愛想を振り撒いていて、体には彼女達の甘い香水の臭いが混ざって染み込んでしまっている。
しかし、何でも噛んでしまうジュンのことだから、女の子が持ってきたヴィトンのバックとかをボロボロにしてしまうのではないかと、私はびくびくもんである。実際、ひとりの女の子のスカートを噛んで破ってしまったジュンなのだ。
私も撮影料をいくらよこせとかの話は一切しないので、二十歳前後の女の子たちともいい関係でいられるのである。仕事として撮るだけが撮影でもないし、こう言うのが私のポートレートの原点であると思っているので、こんな付き合いが出来ていることを大事にしたいと思っているのである。
カメラマンとして商売にもならないモデルたちと上手く付き合えても意味がないと思われるかも知れないが、根っ子の部分はなんら変わることは無いと思うし、これが出来てないと仕事であってもどこかにヒビが入ってしまうのではないだろうか。しかし、私のこう言う考えが分かってくれる人はかなり少ないってのが実感である。
で、特にそう言う部分を大事にして育てて行こうとしている撮影に対して、簡単にゼニカネのことを持ち出す人とは、どうもなぁ・・・ってところだ。
じっくりとポートレートを見たことが無いと女の子たちは口を揃えて言っていたが、一連のまなちゃんとの写真を歓声をあげて見てくれて、どうやら今までと女性写真に対する認識を変えてくれたようである。高級ブランドの服で着飾らなくても、モデルとしての魅力を左右することは無く、撮り手との信頼関係が醸し出す部分の大きさも、伝わったようである。
案外思ったより素直じゃん!ってのが私の最近の感想で、私自身も若い女の子に対する認識を変えないといけない。
そして、こう言う撮影前後の時間を大切にするのだって、仕事での撮影ではなかなか難しいが、そういうモノを抜きにしていい時間を過ごすことがいい撮影に繋がると思っているが、根本的には女の子と一緒に過ごすのが単純に好きなだけだ。また、彼女達は私との撮影を望んでくれている子たちなので、モデルとしてどこかに紹介したりってこともするつもりはない。
こんな状況を恵まれてるとは思って欲しくないわけで、天からモデルが降ってくるわけもなく、知り合った女の子に対して、私自身が気持ちを伝えてこれた結果だと思っている。そんな感じでモデル募集の告知なんぞ、私には無用だし意味を持たないのである。
そんな感じであるが、一番の存在であるまなちゃんとの連絡は怠っていないし、昨日は久し振りに電話で話したが、そろそろ広島行きが近くなってきた。私にとってまなちゃんとの撮影は何より大事にしていきたいし、彼女あっての今の私なのである。