『素顔のままで』第26弾!


前回が2月だっただけに、まさに5ヶ月振りの広島となった。月に一回に近いペースで行っていただけに、実際に行く当日まで実感が無かったような気もした。また、いつもなら気になって仕方の無い天気も3日ほど前に一回だけ週間予報を見ただけで、それほど気にすることもなかった。もちろん予報は雨であったが、今回はジュンを連れてまなちゃんに会いに行く事が最大の目的と感じていたからなのか、素直に受け止めていたのである。しかし、いつものように天は見放さず、快晴に近い晴れとなった。

土曜日は明るいうちに着いたのだが、カメラも持たずにジュンを連れて近くの運動公園に散歩に行き、その後ゆっくりご飯を食べて日が暮れてからホタルを見に行ったが、あと一週間早ければもっといたらしい。その夜は、いつものように撮影で着る服を決めたのであるが、出るわ出るわでいったい何回着替えたことか。こうなりゃ、今回はいっぱい着替えてみようってことになった。
いつもと違って着る服どうしよう・・・って悩む事がないどころか、どれをパスしようか決めるのが大変だったのである。これほど撮ってない服があるってことだが、「それだけ間が空いたってことだよ」ってまなちゃんに突っ込まれてしまった。

快晴の空の下撮影に向かったのは、少しでも涼しい所ってこともあるが、私が好きな広島北部である。もう今年の夏がここに来るのが最後になるかもしれない・・・って想いもあったのである。看護学校も3年生になったまなちゃんは秋から就職活動であるが、広島を離れることになりそうなのだ。

とにかくこの時期、昼間の殆んどがトップライトの時間帯とも言えるのだ。私が寝坊したこともあって、撮影開始が11時を過ぎていたのだから、日陰を探すのがロケーション決定の第一歩である。日陰と言ってもなかなかいい場所がなく、最低限顔に直射日光が当たるのだけは避けたかった。
レフに関しては自作の固定器具を作ったので、今までとは比べ物にならないほど楽に一発で決められるようになっている。

先ず最初は、前夜ホタルを見に来た場所であるが、ここは去年の7月にも来ている。スリットが入った薄い生地のスカートであるが、まなちゃんの真っ直ぐに伸びた脚がイイ感じである。
続いて同じく去年もやって来た川の上流での撮影で、身を切るほど冷たい水が流れているが、ジュンは完全に半身浴状態になっているし美味しそうにゴクゴク飲んでいる。私たちも飲んでみたが、無味無臭の天然水は美味かった。
もちろん、まなちゃんは買ったばかりのスカートが濡れることなんか気にしない。

次の撮影地も過去に撮った事がある場所だが、冬の雪雲に覆われた暗い状態だったのでまったくイメージは違う。木漏れ日が降り注げばどうなるか以前から気にしていた場所であったのだ。
ここでは、メイクも大人っぽくして黒いワンピースに着替えている。これは前夜の衣装チェックで私が気に入っていた服でもあるが、「半年近く放って置いても、まなちゃんはぜんぜん退化しないで居てくれるよな」って思わず言ってしまった。まなちゃんは、「こうしてるのが楽しくって!」今となっては私の撮影のモデルしかしていないまなちゃんから、こんな言葉を聞くともっと早く来てあげたかったと思ったが、間が空いた事で改めてまなちゃんの存在の大きさを再認識させられたとも言える。

続いて、モスグリーンの巻きスカートと黒の組み合わせに着替えて、これまた来たことのある滝での撮影である。まなちゃんが子供の頃に好きだったこの場所に来ると、私も落ち着けるのであるが、目新しいロケーションを開拓するのもいいが、こうやって季節を変えて何度か訪れてみるのも悪くないと思うのである。

そして、次はジーンズと白いタンクトップに着替えてキャンプ場での撮影だ。これは前日に一緒にジュンを連れて散歩した時のいでたちで、ナチュラルさを出すにはこれが一番かもしれないし、私はこんなのが似合うまなちゃんも好きなのである。そしてずっと傍らに居ながら登場の機会が無かったジュンもここで競演ということになった。

で、最後はかなり日が西に傾いた時間帯になってから、高野町から三次に戻って来ての撮影である。夕方になって涼しくなるはずが、高野町から南下したのと、三次が盆地である事で逆に暑かったのである。そして、ここでも最後の着替えが入り、カーキのワンピースでフィニッシュとなった。
昼過ぎには、全部着替えるのは無理かもね?って言っていたのだが、結局は用意した服を全部着ることになった。
私の撮り方は表情重視ではあるが、それよりまなちゃんが楽しめることが一番なのである。この『素顔のままで』のシリーズは、まなちゃんのために残してあげたいと思って撮り続けるようになって久しいが、今回の試みはその想いの現われだと理解して欲しい。


<−戻る