韓国ドラマから学ぶ
前回は、かなり久々の更新となってしまい、復帰により何人かから激励を頂いたりして、恐縮するとともにここを借りてお礼を言いたい。
このJoe's Galleryがポートレートを撮りだすきっかけになった人たちも居てくれるようで、本人が思っている以上に影響力があったのかもしれない。著名なカメラマンから評価されることよりも大事なことがあり、ある意味「初心に戻る」を再認識している次第である。
それと同時に、いい加減で適当に文字だけを埋めるわけにもいかないと改めて感じている。
最近の話題と言えば、韓国ドラマの「冬のソナタ」であるが、身近な女性の母上が衛星中継で放送されている当初からの大ファンであり、名前だけはよく耳にしていた。しかし、特に気にすることなく最近まで過ごしてきたのだが、地上波での放送が始まったのを機に観ているのである。ブームの火付け役となっているのが主演男優のペ・ヨンジュンかもしれないが、男である私としてはそれほど気になる存在ではない。一方、主演女優のチェ・ジウは韓国の松島菜々子と言われているようだが、最初は東ちづるにしか見えなかったのだ。しかし、回を重ねるにつれて、いい感じにハマってきている。目鼻立ちがハッキリしているわけではないが、それだけに嫌味なく恋する女性の表情として受け入れられるのである。すらっと背が高いのも私の好みなのである。ぷっくりとした唇なんかは、なんとなくまなちゃんを彷彿させてくれる。まなちゃんといえば、ご無沙汰となっているが、まなちゃんらしさを発揮してちゃんと元気にやっているのでご安心を。
で、この「冬ソナ」だが、ストーリーや出演者が脚光を浴びているようだが、私は、是非とも映像の美しさに注目して欲しいのである。ロケ地の選択や構図はもちろんの事、光の扱い方がとてもよく考えられ、工夫されている。と言うのか、日本のドラマがないがしろにし過ぎているののである。
やはり、自然光に勝る光はないし、屋外ロケは最高である。《スタジオ撮影=上級者》といった風潮が漂っている中、今一度考え直してもらいたいものである。
しかし、単にキレイな景色の中で撮ればイイってものではない。状況にピタっとハマってこそなのを忘れてもらっては困る。もちろん、風景写真のキレイさと人物が主役の自然美とは自ずと違ってくるものである。
また、「冬のソナタ」と言うタイトルだけに冬の寒い中でのロケが多いのも注目モノである。「寒いから・・・暖かくなってからにしよう・・・」なんてことを考えているようじゃ、どうしようもない。幸い、今は最高の季節であるから、これをきっかけに、どんどんお日様と戯れて欲しいものだ。そして勢いに乗って真夏の太陽とも仲良くしてくれれば言う事ナシだ。
しかし、モデルが弱音を吐くようなことがあったとすれば、それは気持ちイイ撮影がしてあげられてないってことである。自然の厳しさの中でも、それを納得させてあげられるプランを練るのは、カメラマンの最低限の仕事の一つである事をくれぐれもお忘れなく。モデルを大事に扱うのと楽をさせるのは、まったく意味が違うのである。
また、最近観た「イン・ザ・カット」なる映画はあのメグ・ライアンが、当初予定されていたニコール・キッドマンが二の足を踏むほどのエッチなシーンを演じて、初期の作品以来のヌードになっている事で話題となっている。しかし、私はそれよりもカメラワークの頑張りを楽しんだ。ストーリーも脚本もイマイチであるのを、映像で必死にカバーしているように感じた映画であった。特に目に付いたのは、私のダイスキだったシフトレンズが多用されていたのと、光と影、そして「赤」を効果的に使った撮り方がされていて飽きる事が無かった。こう言う映画を観るとちょっと得した気分に浸れるのである。ある映画評論家がいつものブロンドの髪の方が良かったとコメントしていたが、赤毛にしていたのも「赤」をキー・カラーとして観れていたなら、納得だったはずなのに。