中身が大事
『永くやっていると、すべてを経験した』と思ってしまう場合が多いことを、色々と見聞きしてきたが、それは、大きな勘違いであると思うのである。
ダメなヤツはいつまでたってもダメで、デキるヤツはやっぱりイケてると、簡単に済ましてしまうと、これまでの読者なら一刀両断に決めつけてしまうとお思いだろうが、そんなに単純なものでもない。
スポーツ万能と思わせる運動神経の持ち主でもカナヅチだったりすることが結構あるし、トビウオのようでも、陸にあがればからっきしってことも多い。きっと貴方にも心当たりがあるはずだ。
要は中身のある経験を身を持ってすることで、ただ長々とやってきた者を一気に追い越すことが可能となるのである。ただ、その経験は手身近に転がっているものではないので、ボーッとしていても身につくものではない。
レーサーのように金持ちの息子が子供の頃にカートを与えられてサーキットを走らせて貰えたからなれるように世の中甘くはないのである。最近は、ストリートで警察の目を盗んで腕を磨いた者がシンデレラボーイになれるチャンスも出てきたが、それは金持ちのボンボンに生まれるよりさらに狭き門であり、厳しい。しかし、そんな雑草野郎こそが、ここぞと言う時の根性がありそうだ。
さて、雑草カメラマンがここの読者であろうから、モデル料や撮影会参加費に湯水のごとく金をつぎ込める恵まれた状況でない事だろう。参加費の安い大規模撮影会や、素人モデルの撮影会に時々参加する程度が関の山って人も多いはずだ。
撮影会はいい所を厳選して通うべきで、一発逆転の可能性の低い所にいくら通いつめても時間もお金も労力も無駄となってしまうことが多い。しかし、そんな撮影会が楽しかったりするのだ。私の一番嫌う『仲良し倶楽部』も含まれることがある。
例えば、私がまなちゃんと出会ったように、最高のパートナーシップを築けると直感するようなモデルと、、仲良し倶楽部的撮影会で皮肉にも出会ってしまった場合、低レベルの友情が邪魔をして独り占めし難い状況となる。
出会いは人それぞれ多種多様であるが、『質』を重視した撮影が出来る相手であると判断できるかが一番大事であるが、それは本能的にヤル気にさせるルックスも大事だが、一番は自分との撮影に臨むそのモデルの気持ちと自分の価値観との相性や、伝わってくる空気感を最優先してもらいたいのである。
または、自分の新たな可能性を引き出してくれそうな相手を大事にしたい。
まなちゃんは別格として、高校生で将来の進路を決める時期に私にモデルの夢を貫くべきか判断するチャレンジの相手として指名をしてくれた、いくかちゃんだが、その後を気にしてくれてる人も多いのではないだろうか。
現在彼女は、立派な神戸の事務所でモデルとして活躍しているので、見かけたカメラマンもいるはずだ。
そんないくかちゃんが、近くに引っ越したからと連絡をくれて、当時17歳だった彼女とお酒を飲みながら話が出来たりと、慕ってくれたのはいい出会いが出来ていたんだと、おじさんは思うのである。
当然、まなちゃんも元気でやっているので、みなさんご安心を。
多くのモデルたちと出会ってきたが、いい出会いを見極め、お互いにハッピーになれる関係がどれだけ築けるかが大事である。どちらかが重荷に感じたり、利用したりされたりが多すぎるのは悲しいことと気付いて欲しい。