機材充実も結構だが


「カメラマンっぽいね」 そう言われたことがかなりある私ですが、この言葉を私はとても複雑な印象を持って受け止めていた。その言葉を投げかけた相手は何を思ってそう言ったのであろうか・・・?
全体から受ける雰囲気?単に服装?髪型や髭?どちらにしても、毎朝同じ時間にスーツを着て電車で会社に出かけている絶対多数の大人の男の姿とは一線を画して見られているらしいことは、容易に想像できる。

実際に撮影会などに行ってみれば分かるが、ゾロゾロとモデルの女の子を取り囲んで移動している集団を見かけたりすると、この私でさえ気恥ずかしさが拭えない。さらに、一般ピープルからは嫌悪感さえ感じらていそうに思えてならない。
私もその一人であったが、機材にお金をつぎ込む余り身だしなみにまで手が回らないってのも分からなくは無い。
私の場合は、写真以外にクルマの改造など多趣味を極めていたものだから、仕方が無かったともいえる。
しかし、しかしである。あの集団を見ていると、なんであーなってしまうのかと嘆かわしくて仕方が無いのである。
中には、ウエストバッグを複数装備し、長髪にバンダナを頭に巻き、熊のような髭を生やした、イカレたカメラマンのコスプレ野郎まで混じっているのだから、救いようが無いし、それにしばらく風呂に入ってないような輩が追い打ちをかける。

どうやれば、あんなに脂っぽいヨレヨレのジーンズが出来上がるのか不思議だし、汚いスニーカーやアンマッチな革靴。カメラマンベストもいいけど、第三者的に見ると、どうもヤバイ奴に見えてしまう。
私は、それに気付いてからは一度もそれらしいベストは着ていない。もちろんそれまでも一般的にカメラマン用として売られているダサいモノなど着た事は無いが。
実際、一流どころのカメラマンはたいがい小奇麗な格好をしているのだから、どこからあのような忌まわしいコスプレのイメージが定着したのか不思議である。ひょっとしたらあの有名な、プロレスラーのような名前と体型のカメラマンなのかも・・・って思わないでもないが。

ジーンズも私は背が高く脚も長いので安物のジーンズをはいたことがないので、ナチュラルなヨレヨレ加工とは縁が無い。この一年だけで十数万円をジーンズ代に使っている状態だし、ライダースジャケットなどの革製品も最近9着目を購入しコレクションを増やした。オークリーのサングラスがたちどころに増えていったように、さらに増えていきそうな雰囲気である。
特に最近はこのふたつに凝っているとも言えるし、元々そういうファッションが好きだったのであるから、着こなしにはいささか自信がある。ミナミのあるセレクトショップでは、私が試着した時の写真が残されていたりするのだ。一応、大昔はモデルの経験があるわけだから、股下90cmのジーンズを裾あげせずにジャストではける私なのである。
それにしても、最近はジーンズも3万、4万は当たり前なのだが、やはりいいモノはイイ。ただし、裾あげをたくさんしてしまうと、本来のシルエットが崩れるし、膝の位置にUSED加工してあるはずが、脚が短いとスネの位置にそれが来てしまったりして、不細工この上なくなってしまうので注意が必要だ。
そんな私も、ポートレートに集中しだした頃は、いつの間にか横道にそれかかってしまっていたが、今になって思えば非常に危なかったわけである。
この5年で10Kg近く減量したし、過去の私しか知らない人はイメージの違いに驚くかも知れないが、本来の姿に戻っただけなのだ。
そういえば、まなちゃんもジーンズやレザーが大好きなのでご覧あれ。

少なくとも、奇麗で可愛い女の子と二人で歩き回る個人撮影の時ぐらいは、大事なパートナーのためにも、もう少し気を遣ってあげたいものだ。
どう考えても、イケてないカメラマンのコスプレ野郎が相手じゃ擬似恋愛の対象にもならないだろうし、落ち合った瞬間に腰が引けてしまうのがオチである。それは、いい写真を撮るためにはマイナス要素だらけとなる。ここは、新しくレンズを一本新調するするのを我慢してみてはいかがかな?それ以上の効果があるかも知れないのだから。


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