便利なモノは使ってヨシ


最近は、あらゆる方面でいろんなものが進歩しているようだ。昔ちょっとかじったぐらいで知ったかぶりは出来ない時代になってきた。車はハイブリッド、カメラは高画質デジタル。この辺は、ここの読者は驚きもしない分野である。それでは、最近ひとつ面白いものを見っけたので報告がてらインプレッションを。

久々に草野球でもやろうかってことになったのだが、私が以前愛用していた硬式の投手用グラブとファーストミットは、いつの間にかどこかに消えてしまっていたので、ネットでグラブを調達しようと探し出したわけだ。
まず、どんな種類のグラブにしようなってとこから始まる。写真だって、ポートレートと風景ではレンズの選択など、機材が変わってくるが、ポジションごとにグラブのデザインや機能が変わって当たり前である。知ったかぶりの部類に入る知識でもないが、こんな感じだろうか。
投手用の絶対条件としては、ボールの握りが完全に隠せるってことである。内野手用でも4種類あって、保守と一塁手用は誰もが知っているあのミットだ。二遊間は小型で浅めになっていて、素早いボールさばきと送球がしやすくなっている。三塁手用は、ホットコーナーと言われるだけに強い当たりをしっかり捕れるようになっており、サイズ的には少し深めかな。外野手用は簡単に言えば、守備範囲が広いだけにグラブも大きめになっているのである。
その前に、硬式用、軟式用、ソフト用とあるわけだが、私は過去に硬式用で軟式のボールが扱いにくかった経験上、今回は軟式の外野手用を選んでみた。
それが届いてからも、いつものことだがもう少し踏み込んで野球用品のことを調べていると、何か怪しげな物体が張り付いたグラブがあるのを見つけた。

それは、MIZUNOのフィールディングマックスなるものであるらしい。ガッツ小笠原が開発に加わったというのだから、ギミックでもないようだ。
その異様な物体は、グラブの手のひら部分に4つ付いていて、軟式ボール特有の弾きを押さえ込むゴム製の爪のようなものである。まずそれを見ての率直な感想は、こんなものが付いていて弾くとかの問題以前にちゃんと捕球できるのだろうか?ってこと。
しかし、私の興味はこれでとどまらず、少し値は張ったがスチームで軟らかくする加工もお願いして購入してしまったのである。

実際に、使ってみての感想は、適当に付けられているのだと思っていたゴム製の爪が、なんとも具合よくボールを掴んでくれるのである。ポケット周辺でグラブにボールを収めることさえ出来たなら、勝手にグラブがボールの回転と弾きを押さえ込んで、多少手を閉じるタイミングがズレてもしっかりとキャッチできてしまうのである。また、その爪が逆に補給の邪魔になるのではないかという心配はどこかに行ってしまうほど、計算されつくした形状と位置なのである。
ただし、プロの選手が協力して作成したグラブであるが、当然硬式用は無く、また軟式でも公式戦では使用できないらしい。だから、私のように久々にボールを触る草野球の友ってところである。

このフィールディングマックスにはファーストミットもあるのだが、プロの一塁手でもこいつを使わせたい選手がちらほらいる。しかし、小学生には使って欲しくないような、使わせてあげてキャッチボールの楽しさから野球へと進んで欲しいような気もする。

ダラダラと書いたが、写真機材もAEが出現しAFが生まれ、最近はどんどん手ブレ対策が進んでいる。何を使おうと写真には規制もへったくれもない。安定していい作品を残したければ、最新機能を使うべきだろう。しかし、手ブレや露出も過去の経験で自信がある人も多いだろう。私もその一人だが、便利になっていくことは何かワクワクするのである。最近は、AFを使いこなせていないのに頼っているのか、使わないで頑張っているのか知らないが、そんなプロもいて、恥ずかしくなるぐらいのピンボケやフォーカス面が違うやろって写真がどうどうと雑誌などに載っている。言っちゃ悪いが、結構ベテランカメラマンにそういうのが多かったりする。
プロのプライドってのもあるかもしれないが、アマチュアも含めて便利な機能は使わな損である。
ただ、デジタルの解像度の日進月歩だけは、カメラもパソコンのように1年も経てば古めかしく思えてしまう機械になってしまったようで、それだけは悲しい限りである。ちょっと前までは、フィルムカメラは最高機種を買っておけば満足感に永く浸れたものなのに。


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