眼にもいいレンズを


最近、何かと忙しくて秀丸エディターを開いても、ほかの事をしてばかりであったが、そろそろ何かを書こうかなって思ったところで、これと言ってネタを思いつたわけでもない。
今は、紅葉の真っ盛り?そろそろ終盤かな?って感じだが、それも撮ることがなくなって久しいわけだ。先日、滋賀の石山寺に行ったのだが、着いたのが結構早い時間だったのと、天気が最高に良かったのとで、なかなかの紅葉を見させてもらった。

同行した人がコンパクト薄型デジカメを私に持たせて、撮ってくれと言うものだから、何カットか紅葉を撮ってあげたが、液晶を見ながらどこで露出を測れば少しアンダー目で紅葉がキレイに撮れるか探りながら撮ったのだ。露出補正機能が有るのか無いのか、薄型のデジカメなんか使ったことが無いのだが、測光ポイントを変えると、露出が変化するのが液晶画面で確認できたので、適正露出となってからフレーミングし直し撮ってみたが、そのカメラの持ち主が感心することしきり。どうすればこんな色に撮れるのか不思議がっておった。まぁ、構えてそのままシャッターを切っていても、まともに撮れるわけないのだ。ポジ・フィルムでスポット測光撮影をしている者にとっては、デジカメなんて簡単なものだ。

朝の早い時間がいいというのは、写真を真面目にやってる人なら普通に理解できるはずであるが、分からない人のために説明するとするか。紅葉に限らず、光が斜めに射すことが嬉しいのである。トップライトになってしまうとあまり美しくないのは、ポートレートでも同じ。また、夕方と違って空の色と光の色、そしてその光の鮮度がイイのである。この鮮度と表現したが、冬の朝日が差し込んだ霜などを撮影したことのある人なら、きっと感じているはずだ。
さて、この石山寺、初めて行くのだと思って着いてみると、見覚えがあるロケーションではないか。そうだ!何年か前に『彩風』の撮影でゆみちゃんとヘアメイクのKeikoさんの案内で撮影を行なったところであったのだ。季節も同じ頃であったから、すぐに思い出したのである。

あまり撮らなくなったとは言え、私は紅葉が好きなのである。春の桜より情緒があってずっとイイ。写真をやっていると、一般人より四季の移り変わりに敏感になるのは誰しも経験していることだろう。これからは、ちょっと寒いが朝の撮影がなかなかいいのである。天気のいい日の朝に近くに自然の多い公園などあったら、是非カメラを持って出かけて欲しいものである。身が引き締まるような冷たい空気も心地よく感じる自然の姿があちこちで見られるはずだから。

カメラを持たない時でもキレイな風景を愉しみたいので、私は数多いオークリーのサングラスの中で一番のお気に入りを、レンズ交換のために入院させているのである。それは、偏光レンズに替えてもらっているのだが、オークリー純正の偏光レンズは、偏光の性能についてはイマイチと感じている私は、TALEXと言われる最高の偏光レンズに替えるのである。もちろん、偏光レンズと言えばカメラではPLフィルターである。
10本あるオークリーの中で2本がポラライズド(偏光)レンズ仕様なのだが、最近は運転中はほぼ100%偏光タイプを使っている。とにかく視野がスッキリするのである。しかしながら、常用したいフレームではないのが辛いところであった。そこで、今回の入院となったのである。

それをお願いしたショップは、オークリーのレンズ交換では有名な山形県の金栄堂さんである。何度かメールのやり取りを行い、私の要望に適うTALEXをアドバイスいただいた。もちろん、色合いが変化するアンバー系やブルー系のレンズは今回は除外。色がナチュラルに見えることを条件の一つにしているからだ。PLフィルターは付けたいがCCフィルターは邪魔になると判断したってわけだ。アンバー系レンズの方がコントラストは高くなるが、色合いが変化するのが気になったのである。
これは、今回のTALEXの出来が良ければ、他のアンバー系レンズと相性が良さそうな茶系のフレームで、別にまた1本作ってみようと思っている。
そして、またこれが良ければ、夜の運転でも使えるのをさらに1本という感じだ。そこでは、コダックのネオコントラストなんてレンズも候補に挙がってくる。このレンズはネオジューム鉱石とやらをレンズに混ぜて、光の波長をコントロールするらしい。その結果、コントラストがあがったり、雨降りの夜間運転のギラギラからも開放されるらしいのである。なんとも興味をそそるではないか。

サングラスは夏のリゾート地で眩しさを防ぐためでもあれば、もちろんファッションの一部でもある。しかし、レンズの性能や効果をそれほど深く考えている人は少ないだろう。
1000円のサングラスしか経験のない人には分からないだろうが、あんなのを掛けていてよく頭が痛くならないものだ。野球や陸上の選手などがオークリーをよく使っているが、あれだけ顔にフィットして湾曲していれば、普通なら歪みが出て当然だが、歪んでいればボールが打てるはずもない。
値が張ることがステータスのようなブランド物のサングラスは良く知らないが、やはり高いだけあるのである。
若い人たちは、気にもしていないだろうが、目に優しいサングラスを使いたいものである。それに加えて、肉眼では見えない世界を楽しんでみるのもいいものだ。みんなカメラにばかりいいレンズを与えているんじゃないか?
もっと雑光を整理して、視界って世界で鑑賞しようではないか。


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