ブレない自信はあるか
今日も、愛犬と近くの公園にDOMKEを肩に散歩に出かけたのだが、桜も葉桜になり始めてきていた。しかし、酒飲みたちは昼間からおおっぴらに飲めるこの時期を逃すまいと、せっせと花見に興じている。しかし、風に乗って漂ってくるバーベキューの匂いにはつられそうになる。
先日、D300でポートレートを撮ったが、クルマで田舎道を流しながら、いい場所を見つけて撮るという『素顔のままで』スタイルである。私はこの撮り方が結構好きなのである。この季節だから、桜をバックに撮ってみようと思って人気の無い桜の木を探していたら、丁度いい具合のしだれ桜を小高い丘の上に見つけた。
しかし斜面に生えている木なので、撮影ポイントは限られており、細い農道のような斜面を横切る狭い道だけであった。その農道らしき道を、DOMKEとレフとそれを固定するGITZOを担いで登ったのである。
私はこんな撮影は慣れっこだが、同行したモデルは初めてだったようだ。しかし、機嫌よく一緒に登ってくれたが、ルブタンの10万円近いエナメルのパンプスを履いていたのである。もちろん、その農道は舗装などしてあるはずも無いわけで、そのルブタンのピンヒールがズブズブと土にめり込むことになる。
同じ土でも粘土のようなものならまだいいが、砂や小石が混じった泥を踏み固めたようなものであるから、サンドペーパーで擦りながら歩いているようなものである。
撮影後、クルマの中でルブタンを拭いていた彼女だが、やっぱりルブタンのエナメルは少々のキズなんか拭けば消えてしまうねーって言っておった。
ルブタンに、ダメージ加工が入ったタバニティー・ソー・ジーンズという組合せであったが、さりげなくいい靴を履くのがお洒落なのである。
今、二つのブランド名が出たが、両方とも知っていればポートレートを撮るカメラマンとしては合格である。しかし、せめてどちらかは知っておきたいものである。ルブタンは梨花なども愛用している靴だし、タバニティーは3年ぐらい前から流行りだしているジーンズで、かなり特徴的なデザインであるから、街で見かけたことが何度かあるはずなのだ。
私もタバニティーは持っているが、レディースも結構チェックしていたりするので、ジーンズ選びに付き合わされることが多いし、いいのを見つけたから一緒に来て似合うか判断してくれと頼まれることもある。そんな時に、私は体型から判断して、どのジーンズのシルエットが似合うはずだから試着するようにとかのアドバイスもしている。こんな感じで、私は女性の試着室の前で待つことに慣れてしまった。
トップスについては、ポートレートではどちらかと言えばボトムスより重要であるから気になるが、最近の傾向としてヒラヒラしたものが多くなってきたように思うのである。私はどちらかと言えばタイトでシャープなものが好きなので、残念なのである。女の子らしいといえば、そうなのかもしれないが、せっかくスタイルがいいのにデブが体型を隠すために着ている服のようなデザインを、わざわざ着なくてもいいのにと思ってしまうのである。せっかくのスタイルを活かせるものを着れば?ってことだ。そんなことを言うと、なんでそういうことをもっと早く言ってくれないのか?とにらまれてしまう。
私の言いたいことが分かるだろうか?撮影会にはまっているいる人は、これからまだまだもっと先があり奥が深いということを肝に銘じるべきで、機材を増やすことに必死になるだけでは、たいしたポートレートは撮れないのだということに、気付くべきなのだ。
それは、価格.comの掲示板などを見ていると感じるもことだ。
私は、本当にポートレートを真面目に撮りたいのであれば、早く撮影会から足を洗えと言いたい。あのような所へ行くと機材自慢をしに来ているような連中に影響を受けるだけである。自分にブレない自信があるのなら、昔の私のように先を見て、じっとチャンスを待って居れば、いつかきっと個人撮影が出来るようになるってものだ。ここで、今は手ブレ補正があるなんて言っているようでは、救いようが無いな。