欲しいもの色々


もうすぐGWであるが、私はD300をどれだけ連れ出すことができるのだろうか。とにかく、年末からずっと忙しい状態が続いているのだ。それは、物理的にということよりも精神的な拘束感かもしれない。
だが、撮影する前にフィルムを買いに行く必要がないことは実に楽チンである。それもあって気軽に持ち出せるようにDOMKEの小ぶりなバッグを買ったのだ。

今ひとつD300のシャッター数が進まない理由として、いいレンズがないことがあげられる。これひとつとして、どうしても欲しくて買ったFマウントレンズが無いのである。あえて挙げるとすれば、タムロンのSP AF90mm F/2.8 Di MACROぐらいなものか。50mmだって、とりあえず揃えておく意味でF1.8の安物を買っただけである。この2本でポートレートも撮っている状態であるから、あまり楽しくないのである。

レンズで左右されるのは私のポリシーに反するのかもしれないが、EOSマウントレンズたちが気持ちいいだけに、どうしてもそんな気分になってしまうのだ。EF135mmF2.0L的なものが欲しいわけだ。
ここで、10万円以上の単レンズと20万円以上のズームを大口径でずらっと揃えてしまうと、お目当てのクルマを買う時期がどんどん遠ざかっていくのは目に見えているので、その熱を鎮めようと最近は狙っているクルマを見に行ったりしている。
二十歳前後の頃の私は、クルマにべったりでカメラのことなんてそっちのけであったぐらい、クルマの方が私にとっては魅力的な存在なのである。
また、買うなら身の程知らずのクルマを買ってしまうのがこれまでの私であったし、それだけにとどまらず、やれホイルだタイヤだ、足回りがどうで、エンジンが・・・・と、高級レンズなんかどこかへ行ってしまうのは分かっているのである。
そうなってしまう前に、1本だけでもいいレンズを買っておきたいと考えていて、その1本をどれにしようか、かなり悩んでいるのである。どちらかと言えば消耗品のクルマに比べて、レンズは長期間使えるのだから、投資する価値はある。しかし、キヤノンのLレンズもそうだったが、ニコンの新しい大口径たちは高いのだ。

先日、兵庫県の三田にできたプレミアム・アウトレットに行ってきた。人混みが嫌いな私は、オープン直後は避けていたのでる。しかし、ニコンのショップがあることはしっかりチェックしていたわけで、いつか行こうと思っていた。それでドライブがてら行ってきたが、予想通りこれと言って欲しいものがあったわけじゃない。コンデジの売り場には人だかりが出来ていたが、このジャンルはどの機種がどれぐらいお得なのか私にはわからないわけだ。一眼レフのレンズはそれなりに揃っていたが、最新のナノクリ仕様などはまだアウトレットには出回っていないようだ。でも、1本私の目を引いたレンズがウィンドウの中に鎮座していた。そのレンズは独特のシルエットをしており、私がキヤノンレンズで愛用していたモノと似ていたわけだ。それは、PC Micro Nikkor 85mm F2.8D である。要するにシフトレンズで、操作感や露出について一度試写してみたいと思っていたのであった。EFレンズでは、このレンズをポートレートで使うことについては、かなり自信もあり使い手として多少有名であった私であるから、素通りするわけにはいかないのだ。

さっそく店員にリクエストし、DOMKEの中から我がD300を引っ張り出して装着してみた。操作性は TS-E45mm F2.8 を使い慣れた私にとっては、何の迷いもなく使えるものであった。ただ、大きく違ったのは焦点距離で、ファインダーを覗いた瞬間にのけぞりそうになってしまった。そりゃ、45mmに馴染んでいたところから、いきなり85mm X 1.5倍 = 127.5mmであるから、3倍近いわけだ。一緒に行っていた女性にモデルになってもらって撮ろうと思ったが、その距離が体に染み付いた距離であったので、ファインダーの中から顔が溢れてしまっていたわけだ。ゲッって感じで2歩3歩と後ろに下がったのだった。また、暗い店内ではISO1600にしなければ、1/60のシャッターが切れない状況であった。そのような悪条件であるから、MFするのは至難の業である。それも45mmと違って、130mm近い望遠であるから被写界深度が浅い上に、最大にティルトさせているのだから、目にジャスピンさせることはかなり難しいことになる。
もちろん、シフトもためしたが、全身ショットを撮ろうと思うと、かなりモデルと離れる必要があるわけだ。45mmでの距離感が非常に気に入っていた私としては違和感ありありの試写となった。
しかし、露出に関しては TS-E45と同じ感覚で大丈夫であることは分かった。その辺の確認が即座に出来るデジタルは便利である。ただひとつチェックし忘れたことがあって、それは TS-E45で私はシフトとティルトの方向を同方向になるように改造していたのだが、それと同じようなことが出来そうなのかどうかである。この改造により、シフトさせて足を長く顔を小さくさせて、さらに顔だけにピント合わせるということが可能になるのである。多分ネジ止めになっているだろうから大丈夫だとは思うが、それが出来なければポートレートでは使えないことになるのだ。今日のオマケ画像を見てもらえれば分かるが、カメラマンが座り込んで下から撮らなくてもそれが出来るのだから、凄いのだ。
とは言っても、85mmではまったく使う気がしないので、PC Micro Nikkor 85mm F2.8D はパスってことになる。
しかし、ニコンは再びシフトレンズを充実させようとしているようで、短い焦点距離のものも新しく出しているが、これは24mmとなり、完全に建造物撮影用のようである。1.5倍しても36mmであるから、少し短いが使えないこともなさそうだ。しかし、30万円であるからおいそれとは買えないシロモノである。

そんなこんなで、欲しいレンズが日々増えていく私であるが、その翌日にはアウディS6アバントの試乗に行ってきて、かなり気に入って帰ってきている。5m近い巨体であるので、S4の方が好みではあるが、S6の張り出したフェンダーなど迫力があってなかなか良かったのである。


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