D300の不満はAF


我がD300はしばらくニコンに里帰りをしていたのである。って言うかお前なんか出て行けとばかり、送り返していたと言った方がいいかもしれない。それは、初撮りの時から感じておった前ピンの酷さに我慢しかねてのことである。
レンズ毎の微調整でカバーしようとしていたが、ボディー単体で精度を出してからじゃないと、気持ちが悪いと言うか納得がいかなかったのである。
バストアップより離れると、まずジャスピンは皆無と言える状態だったのだ。言い換えると被写体との距離が近いと目立たなかった誤差が離れることで、目立ってくるのだ。
これからいいレンズを揃えて行こうとしているところで、まずはボディー単体で精度を上げたかったのである。
私の求めているジャストのハードルが高すぎるのだろうかとも思ったが、ポジからフィルムスキャナーで取り込んだ画像ぐらいのボヤけ具合であるし、目でAFしたにもかかわらず、もっと手前の部分にピントが来ているのがはっきりわかるのだ。例えば座りポーズであれば、ジーンズの膝頭あたりのデニムの糸がはっきりわかるぐらいにピントが来ているのだ。座れば顔より膝が前に出るのは当然のことである。
イメージ的には今日のオマケ画像を見て欲しいが、あくまでもこれは銀塩EOSでの作品である。

戻ってきたD300をさっそくAFチェックしたのは言うまでもないことで、モデルはMダックスのジュンだが、目に合わせたピントが鼻先に来ていたのだから我が目を疑ったのである。
はっきり言ってまったく治っていないのである。テンションの下がり方は、修理に出す前以上である。
修理代は無料であったが、有料でもいいからちゃんとした仕事をして欲しいものである。納品書に書かれている処置内容は「AF精度点検の結果、ピント位置不具合が確認されましたのでAF精度の再調整をいたしました。」
「他項目について各部精度・作動点検をいたしましたが、現在のところ特に不具合は認められませんでした。」と書かれていた。
本当にAFの調整をしたのかい?って思える状態である。この修理後のコメントだって、怪しく感じてしまって、どのような不具合があり、どんな対処をしたのかを知りたくなってしまうのは仕方の無いことだろう。

まぁ、今回のAFチェックは室内でのことなので、本格的な撮影で様子を見ることにしようと思っている。とは言っても、AFチェックシートを使った近距離でのチェックは意味が無いので、ジュンをモデルにしてのチェックに加えて、部屋の隅にバーコードのシールが貼られた100円ライターを斜めに並べて、ポートレートで多用する距離からの撮ってのAFチェックである。D300の高性能な液晶画面はこんな時に便利である。
そして、メーカーへの不信感が消えない以上、自らAF微調整で追い込んでみようかとも思い出している。しかし、これはかなり困難で邪魔くさい作業になりそうだ。

ニコンのWeb修理受付経由で、症状を伝えての今回の入院であったが、修理後のアンケートなるページがあってそこにコメントを書いてくれってことだった。仕事に自信があるからなのかその逆なのか分からないが、ちょうど頭に来ていたこともあって、かなりキツイコメントを書き込んでやったのである。例えば、こんなAFでは安心して仕事では使えないとか、これがD300の性能の限界であるなら、今後ニコン製品は使えないなどである。実際、仕事で撮影依頼が来たときにピント合わせにモタモタするわけにはいかないのだから、遠慮なく書かせてもらったに過ぎない。

まったく治っていないと評価コメントを返された、ニコン側から何らかの返答があるかと思っていたが、24時間経っても音沙汰なしである。これは、どういうことなのか分からないが、今の私はメーカーに対する期待度が下がっているので、どうでもいいって感じである。しかし、次回の撮影で不具合がはっきりした場合は、意地を見せて欲しいとコメントを添えて、再修理に出すつもりである。


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