背伸びをしないで・・・
フルサイズ元年とかって業界では言っている様だ。しかし、キヤノンも大幅な人員削減をするようだ。部門までは知らないが、会社自体が危機に直面していることには違いなさそうである。ニコンも同じだが、プロ機でシェアを争っているメーカーは数%の顧客のためにフラッグシップを開発しなければならないわけで、それが報道やスポーツの現場でプロが使っている姿がメディアで流れるのだから、メーカーのCMにもなっているのだろう。
フルサイズは売れないから高い、高いから売れないの公式があてはまるのだろうが、撮像素子の大きさが写真にどんな影響を与えるかを知らない人が大多数であるから、軽自動車が買える値段のカメラなんて売れるはずがないのである。言い換えれば、素人が買わなくていいってことだ。
素人がプロと同じ機材を使えるのが写真であり、プロより上手い人も沢山いる世界である。それに対してプロのレーサーが乗っているマシンは簡単に素人が買えるシロモノではないし、公道で走ることも出来ないのであるから、それを考えれば納得できるはずだ。
以前私が銀塩のEOS5からEOSを使いだして、一度EOS−1を触っただけで、とんでもない質感の違いと全てにおいてグレードの差を感じたので、即座に切り替えたのとはわけが違う。D300の場合は使用感に関してはほとんど不満がない状態であり、撮像素子の大きさが違うことに拘らなければ撮っていて不満はないのだ。
それが決定的な差だと言われてしまえばおしまいだが、議論に終止符を打てるほどの作品の差を感じないので、私は不要であると思っている。明らかに差が出れば躊躇なくフルサイズへ移行するつもりであることは言っておく。
そして、この話題は飽き飽きだろうからこれぐらいにしておこう。
さて、全世界に不況の波が押し寄せているようで、夏まではオリンピックで湧いた中国も冷え込んでいるようだ。駐車場に転がしているアルトワークスを邪魔だから捨てようと思っていたが、ついこの間までは高くスクラップを引き取ってくれたのに、今は一円の値も付かないらしい。
まだ車検も残っているが、ガソリンの急落で燃費の良さがそれほどあり難くもなくなってきたので、まったく乗っていないのである。軽のミッション車はすぐに吹け切ってしまうので忙しくてしかたないのも、理由のひとつである。
エンジンはすこぶる調子がいいし、タイヤも国産のタイヤに替えて間がなくて、マフラーも替えたしエアクリーナーもいいのを付けた。そうそう、ダウンサスも付けたし中古だけどレカロも付けたっけ。おもちゃ代わりにいじくったが、もういらないので捨てようってことである。根強い人気のあるCR22型で、どんどん減ってきているだけにオークションにでも出せば結構な値が付くかもしれないが、クルマの売買は邪魔臭いので捨てるつもりだ。すべての手続きを自分でするって人がいれば、おもちゃ並みの値段にしておくんだが。
クルマってのは、車検や保険や税金と色々と維持費と手続きがあって厄介なものだ。何度経験しても、この手続きはだけは憂鬱なものだし、手放す時も色々と手間が掛かってしまうのである。
考えてみれば、クルマは凶器でもあるわけで、簡単に変えてしまっても困るわけだ。
その点、カメラは気楽に買えるが、女性が宝石やバッグに大金をつぎ込むのと同じで、興味のない人にとっては無駄遣い以外の何物でもないだろうが、作品を創り出せるだけ宝石より価値があるだろうが、見栄や自己満足の道具としての共通点が無きにしも非ずだ。特に撮影会専門のカメラマンや、写真サークルに所属して群れてウロウロ撮影している連中にその傾向が強いようだ。
男の道楽としてそんな楽しみ方もありだろうが、もうカメラのボディはコレクターズ・アイテムでは無くなってしまっているのだ。それだからこそ、ワンカットを大事にしたいものである。