残念だったこと そして これから


最近になって知らされ、驚いたことがある。過去にベンツを買った外車ディーラーの経営者と、去年ちょっとした気の迷いでポルシェを探していた頃に再会したが、彼は空冷ポルシェの専門店をやっていたわけだ。近いし知らない相手でもないので、後々のメンテも楽ってことで空冷ポルシェを買うならここと思っていた。しかし、結局ポルシェを買うことはなかったわけだ。
その店がその直後に閉店したことはサイトを見て知っていて、買った人はこれからどうするんだろう?なんて人事程度に心配してそのまま忘れていた。
そして、最近になって閉店した理由を同業者から聞いてたまげたわけである。車の窃盗団に係わって逮捕されていたということらしい。逮捕された時の記事を見てみると、色々な容疑がかかっていたようだが、残念な話である。
この窃盗の主犯といえるのか、実行犯は盗む時にクルマに持ち主がしがみついたままで急発進させ、死なせてしまっているのだからかなりの悪党である。
ショールームでコーヒーを飲みながら、ポルシェ談議に花を咲かせていたのがつい最近のことのように思い出される。その時は、「程度がよくて長く乗れる空冷ポルシェをユーザーに提供したい」という思いが伝わったのだが、裏ではとんでもないことをしていたのである。ユーザー思いな業者どころか天敵だったということだ。

私も、色々と人間関係では痛い目に遭っていて、大きな詐欺にもあっているが、そういう人種ってなかなか正体を現さないどころか、その逆と言ってもいい。特に詐欺師は頭がいいので、いい人に見せる方法を色々知っているわけである。
世の中、隙あらばと狙っている輩が多いのは、大阪暮らしの時に痛いほど思い知らされたが、私は基本的に余り人を疑わない性格なので、そういう犯罪者は重罰に処して欲しいものである。詐欺や窃盗は割に合わないと思わせるのが抑止力としては一番ではないかと思うのである。
写真関連の業界にもいないことはないので、みなさん気をつけてもらいたいものである。実際は実名を挙げたいんだけど、金儲けのためなら手段を選ばない人種は多いのである。

腹の立った話はこれぐらいにして、この不景気風が吹き荒れる時期であるが、デジタルになってランニングコストが安く上がるのはありがたいことだ。フィルムが残らないことは未だに淋しさがあるが、HD管理とバックアップさえしっかりやっていれば、劣化がないだけにフィルムより色んな面で有利かもしれない。
これから、ポートレートを撮るとかなりの枚数のRAW画像が出来るわけだ。現在の使用中のPCがいくつか不具合を抱えていて、メモリーカードを認識してくれないので、現在はカメラとUSBケーブルで繋いで転送しているのだが、枚数が増えてくればかなりストレスの溜まる作業になる。また、まだCPUが古いPentium4のPCであるから、RAW現像ソフトががサクサクと動かないのもイライラするのである。だから、新しい画素数の多いカメラを買う前にPCのグレードアップを先に考えなければならない。

今後しばらくは、平凡なレンズ構成でのポートレート撮影となってしまうだろう。十八番のシフトレンズが使えないのはかなり淋しい。あのレンズ以上にフルショットをキレイに撮れるレンズはないからだ。また、あのレンズで撮った写真はモデルにとっても嬉しいレンズであり、モデルのためにも使いたいのだが、いかんせん高価であるのでそう簡単に買えるものではないのである。また、45mmのシフトレンズってのが普通はあまり使わないのか、中古市場にもニコンのそれはまず見かけない。まぁ、とりあえずはD300での手持ちレンズでなんとかやり繰りしていくことにしよう。一応、大口径の30mm、50mm、90mmと、ナノクリ24−70mmがあるから何とかなる。

しかし、この高価なナノクリの標準ズームは、ポートレートでも使うことを考えて購入したわけだが、今まで、標準ズームなんてスナップ的な撮影でしか使っていなかったレンズである。撮影会じゃあるまいし、ズームが必要なわけではないのだが、レンズ交換で途切れる流れを止めずに撮るためで、ポートレートで使えるズームがやっと出たと感じて多少無理をして購入した経緯がある。ほぼ開放域で使ってみるつもりだが、ズームの便利さに甘えてしまいそうである。
最近はプロでもかなりの頻度で大口径の標準ズームで仕事をこなしているが、ここで過去に何度も書いてきたが、ズームリングをグリグリするより、足を使って単レンズで撮ることを推奨してきた私自身がズームに溺れるわけにはいかない。


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