携帯デジカメ購入


ロケハンするつもりでクルマを走らせている時は別にして、普段の通勤やドライブでも、思い切り綺麗な夕焼けや虹が出ていたりして、「今カメラがあれば・・・」
と思うときがある。常に縦位置グリップ付きのD300とズームレンズを持ち歩くわけにも行かず、また、持ち出したとしても駐車して出歩く時もCreedのレザーバッグに入れて持ち歩いていたが、重いわけだ。特に暑い季節は億劫になるときがある。
カー・セキュリティーを装着してはいるが、クルマの中に置きっ放しはヤバイので最近は持って出ないことも多い。そんな時に薄型のコンデジがあれば常に持ち歩ける。一眼レフと比べれば、質は落ちるかもしれないが常に携帯できることはなんと言っても強みである。
でも、わざわざ買うことはないだろうと思っていたが、誕生日に何か買ってくれるって言うもんだから、お言葉に甘えさせていただいたわけである。クルマの部品や一眼レフのレンズなどと言っても相手にされないが、これなら大丈夫そうと踏んでのことである。

昔、同じように携帯カメラをという考えで銀塩時代にコンパクトカメラを買った時は、高級志向でGR−1を選んだが、広角単焦点レンズではどうしても不便で、結局EOS−1で撮っていたのであった。その点、コンデジはCCDが小さいこともあって薄型でレンズの繰り出しも少ないのに35mm換算で25mm〜300mmなんて光学12倍ズームを備えたものがある。それでタバコのパッケージ程度の大きさなのだから、時代の流れとは凄いものである。
さらに高倍率なデジタルズームが使え、動画までキレイに撮れてしまうシロモノが、今はたったの3万円ちょっとで買えてしまうのだ。
それで、私が白羽の矢を立てたのが、LUMIXのDMC−TZ7である。Panasonicのロゴも小さく、家電メーカーっぽさが無いのもいいし、しっかり口径の大きなレンズが付いているのもカメラらしくていいじゃないか。LEICAのレンズらしいが、ライカオヤジじゃないのでそれほど嬉しい感じはしないが悪くはないのだろう。
携帯デジカメと表現するには大きいかもしれないが、私にしてみればこれだけ小さくて軽ければ、申し分ないサイズである。

しかし、薄型のコンデジってやつを使ったことがない私にとって、デジタル一眼レフより操作が難しいというか馴染めないわけだ。小さなボディに便利機能が満載であり、どれだけ使いこなせるか自信がない。マニュアルを読むのは好きだが、すべての操作を覚えるなんてことは到底無理。だから、どういった便利機能があるのかだけを覚えておけば、大体の操作はなんとか勘でわかるだろう。

クルマを撮ることが最近多いが、300mmまであれば、圧縮効果を使った撮影もこなせるし、25mmは私のD300のどのレンズより広角が利くのである。また、クルマパーツなどを撮る場合、小さなCCDが幸いして被写界深度が深くピントが全体をカバーしてくれるのも有り難い面である。また、エンジンルームの奥や下回りなど、大きな一眼レフでは撮れない部分も、コンデジを突っ込んで撮れそうである。
そこそこマクロ域も使えるので、大きなボケが欲しいときや、高感度撮影以外は便利に使えそうである。

ただ、ファインダーの無いカメラというのは、写真を撮っている感覚としてのズレが私にはまだあり、どうしても画像メモを保存する機械を使っている感じなのである。
それと、おもちゃ的な機能もたくさん持っているようで、顔で個人を識別し、集合写真でも登録した人物を特定してくれるらしい。まぁ私には関係の無い機能であるが、コンデジのシェア合戦もし烈なのであろう。
私としては、水中ハウジングが安く手に入ることに興味があり、買っておきたい気もしているのだ。
それと、この類のカメラはどれもレンズキャップが無く、絞り羽根やシャッター幕のように薄いシールドがあるだけで、そこをぶつけるとすぐに凹んで壊れてしまいそうである。一眼レフの保護フィルターは使わないタイプであるが、バッグの中に転がしておく携帯カメラとしては、ケースは必要であろう。
しかし、純正の革のケースは好きになれないので、家電量販店に適当なものがないか探しに行ったが、標準的なコンデジより一回り分厚いので、ほとんどの汎用ケースでは収まりきらず、ダサいケースしかないが、使い勝手はこのダサいケースがよかったりするのである。

そして、あまりにも早いバッテリーの消費にも対応する必要がありそうで、50カットほどでモニターのバッテリーの表示が残り1コマとなってしまうのには驚いた。D300の10倍の消費量ではないかと思えるほどである。
しかし、小さなバッテリーが5千円ほどするのも驚きで、D300のエネループが今になって経済的であることが分かった。そうなると予備のバッテリーも収納できるケースが必要だな。
しかし、これもバッテリーが本来の性能を発揮する前の状態であるからなのかもしれない。

このTZ7で何を撮ろうとか、明白な使い道はないが、コンデジなら気軽にどこでも取り出して使えるのがいい。大きな一眼レフが使いにくい場所でも、「素人が記念撮影してますよ」的な使い方があるのではないだろうか。
もちろん、旅行などでも一眼レフと一緒に持って行くつもりで、今まで、一眼レフを出してレンズを付け替えて撮るほどでもないなーと思ったり、先を急いでいる時に、まぁいいかって感じで何も撮らずに済ましたことが何度もあった。そこでこの気軽さが思わぬラッキー・ショットを生み出すことになるやもしれない。それまで、せっせとコンデジに慣れておくことにしよう。
そうそう、これについている動画機能だが、なかなか使えるじゃないか。25mmからの広角も有効だし、ビデオカメラなんていらない感じ。

肝心の写りの方だが、逆光にはさすがに弱いようで、木漏れ日が木の枝にフレアーとなって滲むように広がっている。でも、他の部分はそこそこシャープで、まぁいいんじゃない。


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