また行きてーなー NY


あまりにニューヨークの旅が楽しかったものだから、日本国内じゃどこかに出かける気分にならないという困った状況に陥っている。帰国して一ヶ月以上経ったが、いまだに夢見心地ってところなのである。それほどのインパクトを受けてしまった。もっと若ければ、真剣に移住を考えているかもしれない。
確かに、日本食が恋しくなるのと、セントラル・ヒーティングのガンガン効いた部屋の乾燥には参ったが、この地に住んでみたいと思ってしまった。

食事でも、ステーキについては日本の柔らかい肉よりアメリカのステーキの方が好きなので、計画通りグランドセントラル駅のマイケルジョーダンステーキハウスで特大の骨付きステーキを堪能してきた。
美味いだけではなく、高級スーパーのDEAN & DELUCAやユニオンスクエアのグリーンマーケットでパンを色々と買って食べてみたが、日本のパンの方が断然美味いのは間違いない。セントラルパークで食べたホット・ドッグなんか、お金とって売っちゃダメでしょってシロモノだった。どうせ、住めっこないんだから、どうでもいいことだな。

出発前からずっとチェックしていたタイムズスクエア周辺のライブカメラ映像だが、帰国した今でもほぼ毎日アクセスして見入ってしまうのである。
最近はクリスマスシーズンからカウントダウンに向け、気温も普通に氷点下になっているようだ。私が滞在していた11月中旬は半袖で歩いている人もいたぐらい最高のコンディションだった。

今回は、ニューヨークに接して楽しむことが最優先で、撮影なんか二の次になってしまい、かなり雑な撮り方をしてしまったが、それでよかったと思っている。1000枚の写真をモニターで何度も見ては、思い出している状態である。だから、作品として立派でなくてもぜんぜんいいのである。帰国後はせっせとRAW画像を現像し、A4サイズで120枚ほどプリントしてしまった。
ただ、街角で撮ると、人影が写らないはずもないが、その写り込む人にも拘って撮ればよかったと、後になって思うのである。

それから、マンハッタンの女性の美しいことには驚いてしまった。ハリウッドにだってこんな綺麗な女優いる?って女性をよく見かけるのである。シャーリーズ・セロン級が普通に5番街を歩いていたりする。
昔、シカゴとサンフランシスコに行った時には感じなかったことである。ニューヨークという土地柄なのか、時代の流れなのか。それと、ここマンハッタンには超おデブがいない。

以前、日本でもスキニーなるジーンズが上陸して流行りかけたと思ったら、すぐに廃れてしまい、あんなの流行るはずが無いと思ったが、週末のソーホーではたくさん見かけたわけだ。やっぱり似合ってこそなのである。だいたい体形や姿勢も考えずに、なんでも日本で売ればいいってものではないのだ。
嫁さんが一緒じゃなかったら、バンバン女性を撮っていたことであろう。
Please let me take your picture. とでも言うのだろうか。

今回、ニューヨークを撮ることをイメージして、10−20mmのズームも持参したが、大正解であった。予想以上に建物のスケールが日本よりデカイのと、広いエリアが連続して被写体として成り立っているからである。18−200mm程度の広角域のレンズだけでは太刀打ち出来なかった。日本であれば、ある程度切り取らなければ余計な部分が写り込んでしまう。
欲を言えば、ボディ2台体制であればよかったが、レンズ交換は「慎重かつ素早く」を常に自分に言い聞かせて頑張った。小ぶりなDOMKE F−3Xを肩に下げて、歩きながらのレンズ交換を何度したことか。

広大なセントラルパーク横のジョン・レノンが射殺されたダコタアパートなども、思った以上に大きく立派な建物で、周辺も交通量が多く、私が勝手にイメージしていた事件のシーンとは、かなり違っていた。
タイムズスクエアもセントラルパークも360度すべてが素晴らしく、超広角は必須である。

最終日などは時間に追われていたので、すべてイエローキャブで移動したが、中心部のミッドタウンからソーホーへ向かう途中に、グリニッチ・ビレッジ辺りを通りかかったが、大きなビルがぐっと減って、ニューヨークのまた違った良さを感じた。私としては、2日連続のソーホーの買い物を中止して、散策してみたいと思ってしまった。
それにしても、女性は買い物が好きな生き物だ。

ブルックリンも、橋を渡ってダンボ辺りを散策しながらお洒落な店でランチした程度なので、ちゃんとブルックリンを訪れたとは言い難い。最低でも丸一日、自転車でポタリングでもしてみたいものである。当然、ブルックリン・ブリッジの板張りのサイクリングロードを走って行くのだ。
そういえば、行きの飛行機の近くの席に座っていた青年は、輪行キャリングバッグを持って来ていたが、少し格好よくて羨ましかった。私も愛車の cannondale SUPER V を持って行っていれば、もっと行動範囲が広まったであろう。
そうそう、マンハッタンではバイクをほとんど見かけない。ハーレーではなく、大型の日本製のバイクが時々甲高い音を轟かして走っているが、スクーターは一台も見ることが無かった。あれはかなり便利なのになぜ普及しないのか不思議だが、原チャリやママチャリが似合わないのがニューヨークなのである。

クルマに関しては、カマロやマスタング、ダッジ・チャレンジャーなどが走り回っているのかと思ったが、そんな最新のマッスルカーはほとんど見かけない。また、フェラーリやポルシェなんかも日本の方がよっぽど多い。とにかくマンハッタンを走り回るには、安くて小さい日本車が一番便利なのかもしれない。路上駐車は当たり前で、車間距離など気にしないから、バンパー同士がぶつかり合うなんて日常茶飯事なのである。でも、さすがにベンツとBMWはどこの国でもよく見かける。
また、路上で堂々と停まっているのをよく見るのが長いリムジンであるが、こんなにリムジンをまとめて見たのは初めてであった。

あと、一眼レフを持っている人も結構いたが、ほとんどがキヤノンで、ニコンは少数派であった。また、キヤノンを持っている人は、標準ズームでも赤ハチマキのLレンズを付けている人がかなりいたのには驚いた。でも、私のように超広角レンズで撮っている人を見かけなかったのは意外であった。

動画に関しては、今思えばちゃんとしたビデオカメラを買っていけば良かったと思ってしまう。LUMIXのDMC−TZ7で少しだけ撮ったが、それがかなり貴重なものとなった。動く映像はもちろんだが、ニューヨークのその場の音が聞けるのが大きいのである。タイムズスクエアの雑踏や、イエローキャブが鳴らしまくるクラクションの音など、その音を聞きながら写真を見るのがお気に入りなのである。


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