雨の日はチャンスと思え
金曜からの[WeekEnd n@vi] の事件も一段落したようである。一時はどうなることかと
思ったが、サーバーが何度か危なかったとはいえ何とか乗り切る事が出来た。
さて、今日は何の話題で行こうか・・・・ 笑福亭鶴瓶と桂ざこばが出てる『らくごのご』という
TV朝日系の番組を見た事があるだろうか、私は深夜この撮影雑記を書きながら見る事が多い。
その番組は、客席からお題を3つ集めて、それを即興で落語の中に織り交ぜてやるのだが、プロの
噺家とは言え、そう簡単に出来るものではない。見ていると、いろいろと話しながら考えている様
子が手に取るように分かるのである。顔は笑っているが、頭の中はフル回転しているのであろう。
その姿を見るのが私も含め客席のお客さんも楽しいのだ。
と、そんなことを書いていると、外は大雨である。私はさっきこの雨の中をクルマを飛ばして帰っ
てきたのだ。
雨といえば、これから梅雨に入って雨の日が多くなる。しかし、予定していた撮影はキャンセルし
たくはない。雨なら雨の日にしか撮れない写真を撮ってみようではないか、晴れの日には撮れない
ような写真を。何でも、プラス志向でやらなきゃつまらんで。と書きながらネタを考えているのだ。
雨の日の写真と言えば、傘を差したポーズと定番の雨に濡れたガラス越しのカットに代表されるが
どちらもそんなに簡単ではないぞ。
傘の場合は、モデルが持ってきた傘をそのまま使うなんて、手抜き!と言いきってしまおう。
だいたい、モデルのオンナの子はオシャレであるから、傘もいいのを持ってる。それがシックで服
とマッチしていればモデルを誉めちぎろう。しかし、派手な花柄の傘というパターンが多いのだ。
傘は、派手な場合は無地なら許せるが、モデルを食ってしまうような傘ではいかん。元々雨の日は
光が弱くメリハリが無いのでしっとりとした表現になるので、傘が余り目立ちすぎるとモデルが負
けてしまう。私は、クルマの中に透明のビニール傘と、モスグリーンの落ち着いた傘を積んでいる。
モスグリーンの傘はMiwakoちゃんの写真で使っている。
ビニール傘は、愛想がないが、顔が暗くならないので使う事が多い。
ガラス越しの場合は、PLフィルターで反射率を調整しながら撮ってもいいが、雨の日にここまで
やると、PLフィルターの分かなりシャッター速度を食われてしまうのを覚悟しなければならない
ので、三脚が必要になる。雨の日は三脚か一脚は必ず持っていくようにしたい。
そんなことより、このポーズの決め手は表情である。
イメージとしては、「雨の日に彼と喫茶店で3時に待ち合わせし、オンナの子は外が見やすいよう
に窓際の席に座った。30分経ち、1時間経ち・・・彼はまだ来ない・・・ 薄暗くなった街を彼
のクルマを探して・・・ 彼女は不安気に視線を落とす・・・」こんな表情を狙いたい。
しかし、このポーズの一番のネックは、窓越しでコミュニケーションが非常に取り難いってこと。
よっぽど芸達者なモデルか事前の打ち合わせが必要である。
基本は、しっとりとした表情である。そして軽く、レフかストロボを当てるのもポイントであるが、
あくまでもさりげなくである。
雨の日の撮影であるが、カメラマンは濡れようが、汚れようがどーでもいいのであるが、問題は機
材である。出来るだけ濡らさないようにしたい。私は一度レンズをやられてしまった経験がある。
大口径ズームであったが、ズームリングや、ピントリングの隙間やAFスイッチの間から、水が浸
入すると厄介だ。私はカビにやられてしまったし、ステッピング・モーターで稼動する絞りが開放
のまま動かなくなってしまったのだ。これはかなり痛い目にあった。開放測光で撮影時には分から
なかったのだが、いざシャッターを押した瞬間に設定値まで絞り込まれるはずが、開放のままであ
ったのである。当然露出はオーバーになってしまう。
この時はEOS−1N HSであったので発見が遅れた。RSであれば絞り込まれなければすぐに
分かったであろう。ちょうど風景写真を撮っていた時で、絞り込んでプレビュー・ボタンを押して
も被写界深度が変わらない?? あれっ!おかしいんちゃうんか?ってな具合だ。
そうならない為にも、是非水分を残さないようにしたいものだ。次の晴れた日にキャップを前後と
も外して干すのも効果的だ。その時に必ず撮影時に持って行ったカメラバックも干したいものだ。
だいたいは布製のバックを持って行くだろうが、そのバックが水を吸うと、緩衝材などが湿気てし
まい、なかなか乾かないのである。こんなバックに機材を入れておくと・・・
なにかとリスクの多い雨の撮影ではあるが、挑戦する価値はある。どんな条件でもそれなりの写真
を撮れるようになりたいものだ。