ストロボで遊ぼう


パチパチパチ!ついに50話である。ここまで来れたのも撮影雑記の隠れファンの皆さんのおかげ
であることは、言うまでもない。
ここでは、私の好き勝手を書かしてもらっている。原稿料をもらっているわけでも、スポンサーが
付いているわけでもないので、そのへんは気楽である。
誰が何と言おうと、ここは私のJoe's galleryの特設コーナーであって個人攻撃以外は
遠慮する必要はないのである。
逆に、その方が読んで頂いている方も楽しんでくれているように思うのであるが、ひとつだけ気に
なっていることがある。それは、私の撮影スタイルの観点から見た、実に主観的な意見を鵜呑みに
しないで頂きたい。私の意見に触発されて、高価な機材を買いに走るのは勝手だが、後で文句を付
けられても困るのだ!これは冗談としても、是非自分の意志で行動してほしいのである。幸い、今
のところは、「買ってよかった!満足している」と言う反響ばかりでホッとしているのである。
その、方達には是非頑張って、元を取ってもらいたいと思うのだ。
カメラのレンズほど、他に使い道の無い物も珍しい。湿気ればカビるし、虫眼鏡にもならない。

で、やっと50話に到達したわけで、ここ二週間は連続更新を続けてきたが、来週以降はちと怪し
くなりそうである。6月になると撮影もあり、撮影したフィルムのスキャニングにかからないとい
けない。
しかし、この撮影雑記もネタが思い付けば、どんどん追加していくつもりなので、今後ともよろし
くってところか。


さて、今日のお題だが、ストロボを使うのは、簡単と言う人と難しいと言う人がある。それでパタ
ーン的には3パターンが存在するのではないか。それはカメラ任せで、極端には写ルンですでも結
構上手く撮れてしまう現実があるわけで、それでストロボなんて簡単なものだと思っている人。2
番目は、そこからステップアップして、スローシンクロや日中シンクロ。さらにはマニュアル調光
やミックス光のコントロールをリバーサル・フィルムで挑戦して、難しいと思っている人。3番目
は、ストロボの発する瞬間の光が手に取るようにイメージできて、自由自在に操り簡単であると言
えるまでに精進した人。
以上の3タイプが存在し、ここの撮影雑記を読んでいる方は2番目のところにいる方がほとんどで
あろう。そういう私もそうなのである。

私は自然光でのレフを使った撮影が好きであると言っているが、ストロボでの撮影が苦手であるか
ら、そう言っているのである。今後の精進目標の優先順位でも、真っ先にあげられることだ。
写真の専門的な知識を学んだわけでもなく、100%自己流の私にとって、このへんが弱いところ
でもある。
いくら、永く写真をやっていても、ストロボ光のことは応用を生かしきれない分野である。
こつこつと身体で覚えて行くしかないと思っている。しかし、ベースとなる知識の欠落はかなり、
辛いものがある。

と、言いながらも私はストロボを使わないタイプではなく、逆に積極的に使うのだ。それも、光が
足りない分を補う本来のストロボの使い方以外にである。
私は、他人と何か違うことをするのが好きであるから、いろいろ遊び心をくすぐられるような遊び
的要素を加えてみたくなるのである。だから、あるモデルを撮ったとしてもその一連の写真の中の
アクセントとなる程度に使うのである。しかし、これの効果が以外にあってメインになってしまう
こともあるから面白い。

写真は、光があるから写るのであり、その光を自由に創れるストロボは考え方によっては、すごく
面白く心強い道具なのである。

私がよくやるパターンは、タングステン・フィルムとアンバー系フィルターを付けたストロボの組
み合わせである。これは最近のCAPA誌でも紹介されたので、ご存知の方も多いのではないか。
そう言えば、CAPA誌では私がずっと以前からやっていた、お遊びテクを最近よく目にするので
ある。なんとなくそれを真似しているようで、私としてはちょっとやるのが恥ずかしい今日このご
ろなのだ。
この、タングステン・フィルムとの組み合わせだが、簡単に言うと、ストロボの光が届く距離にい
るモデルはアンバー系フィルターによって色温度を下げているので、通常光に近い色合いとなり、
遠いバックは、タングステン・フィルム独特の青っぽい色になる。この手法はかなり前からプロの
間では使われているオーソドックスな方法である。しかし、不思議な色が出せるので良く使ってい
るが、これは美和子ちゃんと、愛ちゃんシリーズの写真を見ていただきたい。

この撮り方をやるに当たって、富士のシート・フィルターを切ってストロボの発光部分にセットす
るフォルダーを自作したのであるが、せっかく作ったのだからとデイライト用のフィルムでも時々
使うことがある。天気の悪い時や、夕暮れ時にはかなり効果的で、すごく暖かみのある仕上がりと
なる。この撮影方法での作品は今日のオマケ画像を見ていただければ、よく分かるのはずだ。
断っておくが、今まで説明した写真については、一切レタッチをしておらず、ポジを忠実に再現し
たものである。
また、このオマケ画像で、黒い服のモデルが夕刻のバックに溶け込んでしまっている人!貴方のモ
ニターは設定がおかしいです。もっと写真を鑑賞するに適した環境にすることをおススメする。
特に、事務系のビジネス・ユースを前提に作られているモニターは写真を鑑賞表示するにはガンマ
値が高すぎるのです。また、モニターもBNCケーブルの使えるものを最低でも使って欲しいもの
である。特に自分で画像の作成をしている人は、この辺の環境をまず整えてからでないと、自分は
満足していても、それを見ている他の人のモニターでは全く違って見えるケースが多い。
それから、Joe's galleryでのJPG画像はすべてフルカラーで作成されているので、
256色なんてとんでもない環境では、一切画質の保証はしないのであしからず。

私は、その他ポートレート以外にも、ストロボを使ったお遊びをしていて、後幕シンクロやマルチ
発光なども結構遊べる。そう、遊び心をいつしか失って、まっしぐらに突っ走るからくじけてしう
のです。


<−戻る