ロケハン遂行・・・そして


さっそく今日はいつもと同じ時間に起きて須磨へ直行した。到着したのが9時ジャスト!である。
須磨と言えば、ついこの間まではすごい人出であったであろうが、今日はその時のざわめきが嘘の
ように淋しい姿をさらしていた。
しめしめ、私のイメージ通りじゃないか。なんとかここで撮影してみたいという気持ちがますます
深まった。ただ沖には大きな注意の文字が書かれた一文字型の防波堤が見えるのが興ざめではある。
歩いて砂浜に行くのはまったく問題ないことであるが、私がやりたいのは陽が沈みかけた時の撮影
でクルマのヘッドライトでライティングをするつもりなので、クルマを乗り入れたいのである。

回りを見回せばクルマが点々と止まっているのが見える。どこからか入れるはずである。それも、
エアサスを取っ払ってサーキット用のサスペンションが組み込まれた我がソアラでも入っていける
道がどこかにあると信じて。
確かにクルマが出入りしているところがあるのは知っていたのだが、そこは頑丈なクサリのゲート
になっていて、部外者は通れないようだ。

だとしたら、どこかに道が繋がっているはずだと・・・ 私はクルマが通れそうになっている所を
歩いてみることにした。そして1kmほど歩いたであろうか、海釣り公園が近づいてきたがそれら
しい道はないようだ。すぐ横にはJRが通っているのであるから、クルマは入れそうに無い。
うーん・・・ と、その時クロタンに乗ったお巡りさんが登場!それも向こうから話し掛けてくる。
私は何もしとらんぞ、それとも私の考えていることがわかるのか?あんた。聞いてみると、このへ
んに勝手に小屋を建てて住んでいる者がいるという通報があったと、若い人のよさそうな彼は言って
いたが、そんな話しもそこそこに、クルマが入れるところはないの?と逆に聞いてみた。

こっちには無いけど向こうから入れると、私が今せっせと歩いてきた方向を指した。そして入るこ
とに関しては、もう季節的に海水浴客もいないので、こちらとしては何も言わないけど、漁師さん
に聞いてくれとの返事。

さっそく、もと来た道を戻り、あのクサリのゲートのところに戻って様子をうかがうことにした。
一台ゲートの中にジェットスキーを積んだワンボックスカーがいたが、ジェットスキーを降ろすと
クルマは外に出て行った。やっぱり無理なのか・・・
まぁ、とにかく聞いてみることにしよう・・・ ゲートの隣の釣り舟屋さんの前で網の修理をして
いる漁師風のおじさんに聞いてみることにした。
ここにはクルマは入れるんですか? 最初彼は「うーん勝手に入ったらあかんで、何するんや?」
モデルさんを連れて来て撮影するだけで、後はクルマのライトを照明に使いたいから入りたいと
言うと、「ほんなら、黙って入ってこんかいな!かまへんでぇ」・・・この真っ赤に日焼けした
海の男もモデルという言葉には弱かった。

このゲートさえ通れれば、この須磨の浜を自由に走り回れるということである。この須磨の撮影ポ
イントとしては、当然寒くなければ波打ち際が使える。それから砂浜も海に近いところは適度に湿
り気がある細かい砂がある。この砂が私の求めていたイメージなのである。そこにゴロンと寝転が
ってもらうと、肌に砂が付くはずである。それにまなちゃんがいい表情をしてくれるって寸法だ。
そして波打ち際から離れると徐々に乾いたさらさらの砂となる。そのすぐ側までクルマが入れるの
で、ヘッドライトでのライティングも完璧に使える!

その上には石畳の道と小さな公園があり、上手く撮ればミニ・サンタモニカにもなりそうだ。
ここでは、まなちゃんの得意なローラーブレードの腕前を披露してもらうことにしよう。土曜日の
撮影で、「しまった、うっかりしてた!」って顔を見合わせたので今度こそは実現したい。

早々とロケハンが大成功のもとに完了してしまったので、神戸駅の近くにある馴染みの中古カメラ
屋に行ってきた。そこでしばらくEOS−3の話しをして、気になっていたレンズを3本試乗して
みた。それはTS−E90mmF2.8とEF20−35mmF3.5−4.5 USM、同じ焦点
距離のEF20−30mmF2.8Lである。
TSレンズはティルトとシフトのアオリ機能が使えるレンズであるがMFとなる。RSのファイン
ダーではMFは辛い部分があるし、ポートレートでは出番が少なそうなので今回はパス。
で超広角ズームであるが、Lレンズということと開放F値が明るいのはありがたいが、私としては
EF20−35mmF3.5−4.5 USMの軽さと、USMであるがゆえのフィーリングの良さ
に惚れてしまった。とにかくこのジャンルのレンズはある程度絞り込んで使うつもりであるから、
開放F値はそれほど気にしない。それより動きのある被写体をバシャバシャ撮るには絶対このレン
ズであると思った。実はこのレンズは土曜日の撮影で使いたかったのだが、まなちゃんとのスケジ
ュールが合わず、前日に撮影が決まったので間に合わなかったのだ。そこで仕方なく使ったレンズ
がTAMRON28−105mmF2.8であったが、デカイ、重たい、AFがとろい、画角が狭
いということで、かなり苦労させられたのである。これは今週中に「素顔のままで」で公開する写
真で確認してもらおう。

<−戻る