EOS−3テスト報告第一弾


フィルムを通さずに、視線入力の反応をチェックしたり、550EXと430EZの新旧ストロボ
の違いなどを見ていたのだが、実際に撮ってみなければ本当のテストとは言い難い。
そこで、まなちゃんにフィルム1本だけ願いして、撮らせてもらったのだ。
いちご大福を食べながらTVを見ているまなちゃんを「こっちは気にしないで普通にしてたらいい
から」と視線入力と550EXのテストをさせてもらった。
まなちゃんには、出来るだけ普段と変わらない感じでいてもらったのだが、そうもいかないようで
あった。

まずは視線入力であるが、最初は思った所にヒットしてくれなかったのだが、私は少しも慌てるこ
とはなかった。まぁ予想通りってやつで環境が変われば、はずしまくる視線入力であることは事前
にしっかりチェック済みなのである。何事もなかったようにキャリブレーションを横と縦で行い、
再度視線入力ON。今度はほぼ狙い通りに動き出した。私が多用する測距点は縦位置で上の方に位
置する測距点である。1Nでは中心線上にしかなかったのだが、3では左右にずれた位置でもAF
が可能となるのである。しかしその辺は当然ながらクロスセンサーにはなっていない。
元々、あのクロスセンサーの配置はおかしいとおもっており、F5のようになればいいと思ってい
たのである。今更そんなことはどうでもいいではないか、とにかく視線入力で1本撮り切ったので
ある。今回はかなりラフに撮ってみたので、その結果どれほどピントが来ているかである。モデル
になってくれたまなちゃんにポーズをつけさせたりはしたくなかったので、パシャパシャと早撃ち
スナップの36カットである。

さっそくそのフィルムを昨日の昼休みにスリーブ仕上げに出したのであるが、4時には仕上がって
いるというスピード仕上げで、嬉しい限りである。値段もプロビア1本が¥600!
神戸で撮影した際は、三宮のコヤマカメラがお勧めだ。トアロードを通ったならプロラボ・クリエ
トもある。おっと脱線しちまった・・・

私が一番気になっており、RSでも悩みの種であったAFの精度であるが、ポジをざっと見た瞬間
に、3は1Nを超えた!と実感した。ジャスピンのカットがかなりあったのだが、あれだけラフに
動くまなちゃんを不慣れな視線入力で追いかけたわりには上出来であった。RSではかなりシビア
にチェックしないとはずす両サイドの測距点付近の精度は完全に向上していると確信を持って言え
る。付け加えておかなければならないが、その時のレンズはEF85mmF1.8USMで、日頃
まなちゃんを映し出しているプライベート撮影での常用レンズである。そしてピントのチェックで
忘れてはならないのがその時の絞り値だが、f2.0であり、普段の撮影と同じ条件であると言え
よう。これがf5.6とかで絞り込まれていれば被写界深度の深さがAF精度を上げたように見せ
かけたとも思えるのだが、そうではないと言うことである。
で、このf2.0という絞り値だが、これから書くストロボのテスト結果に大きく関係するのだ。

今回は、普段の絞り優先からプログラムオートにカメラを設定してテストした。部屋の中なので、
スローシンクロとなってしまっては手持ちでスナップ的撮影は困難であるからと、どんな絞りとシ
ャッター速度が選ばれるかが知りたかったのである。その結果、シャッター速度は1/60秒で、
絞りはf2.0という表示が出た。この値は430EZを使っていた者としては、驚きである。
これが、430EZであったなら、絞りはf5.6以上に絞り込まれてしまいシャッター速度は同
じ1/60秒となって、3絞り以上の差が出るところだ。またそれを補うために強烈な光を発する
こととなってギラついた写真ができあがってしまうことだろう。またそれが屋外であったり、広い
場所であったなら、光の届かないバックは真っ暗になってしまう。それにせっかく大口径のレンズ
を使っているのに、最安値のズームレンズで撮ったような絞り値になってしまうのは非常に嫌であ
る。それだけとってみても、やっとまともな味付けのストロボが使えそうな感触を得た。
今後は屋外でのFP発光を併用した日中シンクロを是非試してみたいと思うのだ。

さて、まなちゃんだが、友達にモデルオーディション用の写真を撮ってくれと頼まれたらしく、ま
なちゃんが撮ったということなのだが、その時は夕方の4時頃だったらしく、私がまなちゃんを撮
影する時にはいろいろ話しながら撮っているが、それをちゃんと覚えていたらしく、傾いた夕陽は
光が柔らかいし、嫌な影ができないから順光で撮ってもいいというのを思い出して、その通りにや
ったらしい。そんな話をしているところに、そのモデルになった本人から電話があって、最高の写
真が撮れていたというのである。
いいモデルはカメラマンとしても才能を発揮するのだろうか・・・EOS kissぐらいの軽量一
眼レフを持たしてやろうかと、ふと思ったのであった。

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