パートナーシップ


今日は心理学に迫ってみようか。柄にも無いことなのだが、たまにはいいじゃないか。
でも、この撮影雑記では今までこれに近いことは書いているかもしれない。
“パートナーシップ”という言葉をちょっと目にしたのだが、私はよくパートナーという単語で、
個人撮影の相手を表現することがある。それで私のアンテナに引っかかってきたのだ。

それはこんな下りからはじまった・・・

 私達は、人の価値を自分が上手に見ていない時に、『相手も自分の悪い
 ところばかり、見てるんじゃないか』と思います。自分が人を見ている
 ようにです。これを心理学では、”投影”といいます。


なるほどねぇ、逆に考えればこっちが常にいい所ばかり見てあげればいいんやね。
簡単じゃないか、それじゃーもう少し掘り下げてみようか。

 私たちの中には”やってくれて当たり前”というのがあります。”両親だったらこれくらい
 してくれて当たり前”、”会社だったら給料やお休みをくれて当たり前”、”彼氏/彼女だ
 からそれくらいしてくれて当たり前”でも、これがあればある程、私たちは感謝できなくな
 ります。 『そんなこと当然のこと』という所にはまってしまうと、もうこの時点で私たち
 は受け取れなくなっています。


そう、いい事書いてるね。私はまなちゃんにモデルだから、いい表情して当然。カッコいいポーズ
ができて当然なんて、思ったことは一度も無い。ギャラ払って撮っているのではないので当然のこ
とだが、あながち陥りやすい罠だと思うのだ。
では、そのまま次に進むぞ。

 パートナーシップは一方的な依存でも自立でもなく、”相互依存”というステージなんです。

これも考えさせられる一行である。
私は、まなちゃんをモデルとして最高に評価していることは、何度もここで書いてきた。
それが『素顔のままで』シリーズのベースになっている。しかし、それだけではパートナーとは言
えないのである。だから、私が一方的にまなちゃんをパートナーと呼んではいけないのである。
まなちゃんも、私との撮影に価値を見出してくれていなければ、この関係は成立しないのである。
さらに、もう一歩すすめると・・・

 ”与えて、受け取る”、そして”分かち合って、共感する”というのがパートナーシップの
 最大の贈り物です。そして、そのために、皆さん、受け取る準備はありますか?
 多くの人がこう思っています。『与える準備はある』そうなんです。与える準備は万全なん
 です。相手の為に本当にベストを尽くしたい。多くの人はこう思っています。
 でも『受け取り上手』になれていますか?


そうなんだよね、ここが簡単そうで難しいところ。
いい写真を撮ってやろうと、試行錯誤しテクニックを磨いても、勝手に撮っていてはいかんのだ。
そうか・・・ ベストを尽くせばいいんじゃないんだ。 ここが大きな勘違いの元なのかも?
個人撮影の相手をパートナーと呼びたければ、自分がいい写真を撮ってあげているだけではいけな
いのである。しっかり、与えられたものをを受け取ってあげる必要があって、さらにその気持ちを
相手に分かってもらわなければいけない。


今回、石見海浜公園での水着撮影で、何かが見えたような気がしていたからなのか、このパートナ
ーシップについて、考えさせられることになった。

8月の終わりに私が、今回の水着撮影のイメージを説明したところ、まなちゃんは「マナもそれま
でに、いろいろがんばります」という返事をくれていた。私はそんなことはいいから元気でいてく
れればいいと思っていたのだ。
それが、いざ水着になったまなちゃんを見て、これがまなちゃんの“がんばります”だったのかと
気づかされたのである。いつも感性豊かなモデルっぷりに関心させられてはいたが、今回はそんな
まなちゃんの姿勢がやけに嬉しかったのだ。また、そんな私の気持ちが彼女にも伝わったのだろう。
とても心地いい一体感を感じて撮影することができたように思えるのである。

このような現象が起きた場合は、いくら撮り手がいい写真を撮ろうと苦心したり、モデルが張り切
ったところで、到底成し得ないものが流れ込んでくるのではないだろうか。


それにしても、私達は運がいい。最近毎日雨が降り、今日なんか台風の影響で窓の外は雷雨となっ
ている。そんな中での水着撮影だったが、一滴の雨どころか快晴なのだから・・・
オレたちついてるのかな?まなちゃん。

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