久々にカメラの話題


1900年代最後の年も押し迫って、レンジファインダー機が復活の兆しを見せている。
コニカのヘキサーRFがかなりの評判である。
メカ好きの私としては、それが電子制御だろうが、機械仕掛けだろうが関係ない。そんな私が気に
なるRFの二重像合致式のファインダーは、使ってみたいメカである。
しかし、ポートレートで常用する標準から中望遠域では、ファインダー内では小さくなってしまっ
て、素早いピント合わせは難しい。どちらかと言えば、広角レンズを使うことが主目的のカメラだ
と言えよう。
広角と言えば、BESSA−Lと15mmがあるので、目測ピントで上手くやっている私としては、
特に必要とするカメラではないのだ。
だから、RFのファインダーで遊びたいがために、Mマウントの距離計連動レンズを持っていない
私としては、大きな出費は考えるところで、次期EOS−1Nの方が気になる存在となるのだ。

まぁ、まだ姿を現してもいないカメラのことを、ここでどうこう言っても仕方が無い。そうなると、
キヤノンの最新機種について、ここで改めて書いてみることにする。最新と言えばkiss IIIと
なるが、そいつはまなちゃんが使っていて、出来上がった写真のアルバムとかを見せてもらったが、
そこそこ撮れているようだ。しかし、賢いと言われている7点測距については、ちょっと首を傾げ
る部分もある。
しかし、そういうカットは少しであるから、まなちゃんに対してフルオートで撮ることを止めさせ
る気はない。もっと自由にシャッターをどんどん押すことが、彼女には大事なことだと思っている。
楽しそうな写真をいっぱい撮ってくれている今の状況がいいのだ。何よりカメラを使ってくれない
ことには、いい写真もなにもあったものではないのだから、私はそれだけで充分過ぎるほど満足な
のである。

では、私の今の主戦力となっているEOS−3であるが、とんでもない機能を搭載して去年の今頃
は凄い評判であったが、一年を経過した今は、F100、α−9の陰に隠れた存在になってしまっ
ているのが現状である。
しかし、私としてはこのEOS−3はファインダーの見え具合を覗いて、満足しており、分かりや
すく言えば、過去にEOS−1Nをメインに使っていた時期より、EOS−3を使ったこの一年の
方が、仕上がりの安定度が上がっているというれっきとした事実がある。

このクラスのカメラを買う購買層は、これだけの金額をカメラに投資出来るのであるから、カメラ
屋でその存在を初めて知り、衝動買いをした人はごく稀であろう。
大多数がカメラ雑誌の評判を見て、購入に踏み切っていると考えるのが普通である。

その前に、この3台の位置付けを再考してみると、それぞれが置かれている状況がまったく違うこ
とに気が付く。前提条件として、キヤノン、ニコン、ミノルタの3社は当然ながらマウントが共通
ではないので、メーカーを変えることはないということだ。このクラスのカメラのユーザーはレン
ズの資産も、ある程度揃えてあると思われるからである。

では、その置かれた状況であるが、F100の場合、現役バリバリで最高のパフォーマンスを誇っ
ているF5が存在しているが、その大きなボディーと値段の高さから買いそびれていた人たちの絶
好の標的となったわけだ。
α−9の場合は、キヤノンとニコンに対して引け目を感じていた真のフラッグシップ機が持てなか
ったストレスを一気に解決してもらえたのであるから、飛びつくのは当然だな。

では、問題のEOS−3はどうだろう。
ロートルとなったEOS5とEOS−1Nの間を埋める機種で、1Nと同じ操作性のサブ機が求め
られてはいたものの、その親分と言うべき1NまでもF5やα−9に比べ、古さを隠し切れなくな
り、1年前から次期モデルの登場が噂されていたのである。また、最新機種であるEOS−3と、
その1Nの素ボディーの価格差が定価で3万円しかないことで、実売価格がほぼ同じか逆転してし
まうという珍現象が起こっていたのである。

実際に、1Nを使い、RSまでも所有している私には、はっきりとは分からないが、上位機種にス
テップアップを検討しているキヤノンユーザーが長年の憧れであった、EOS−1Nに手を出した
と考えることは容易である。
また、日常茶飯事となりつつある、次期1Nの登場の噂に惑わされ、それを待ち続けているキヤノ
ンユーザーが大勢いることであろう。

そんな状況に拍車をかけたのが、カメラ雑誌での評価であるが、各誌で評価記事を書いているカメ
ラマンの撮影スタイルやこだわる部分が、私とは全然違っているのである。
視線入力を使いこなすことに成功した私に比べ、それさえ出来ていないカメラマンが書いている記
事であり、それよりも写真の仕上がりに関係の無い、金属ボディーを評価しているのであるから、
あまり当てにならないことは事実であるし、新しい技術に着いて来れないような年寄りカメラマン
が評価するのだから、仕方が無いのかもしれない。その点、馬場信幸カメラマンは55歳でありな
がら、FEロックを評価するなど、私は一目置いているのだ。

私は、使った事の無いカメラやレンズを無責任に批判することは嫌いであるから、他の2台につい
てどうこう言うつもりはないし、いいカメラであると思っていて、レンズマウントさえ共通であれ
ば、α−9なんかは魅力あるカメラだと思っている。例えば高性能AFをそれほど必要としない風
景写真の大御所、竹内敏信カメラマンなどは、EOS−1Nからα−9に乗り換えたようだ。

現在の私の主力機種であるEOS−3の青っぽい色で、逆光に弱いファインダーは1Nに比べて、
見劣りするのは事実だが、方眼マットスクリーンに変えた我がEOS−3に不満はない。
RSの金バッチを誇らしげに見せびらかす時期でもないし、世界最高のハイテクマシンを持って、
私は撮っていく予定である。次期1Nが登場するまでは・・・

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